2010年06月18日

前線の選手だけで「アジアの虎」を粉砕!!今回のアルゼンチンは一味違うか?  【サッカー W杯グループリーグ】

  サッカーW杯南アフリカ大会のグループリーグは2戦目に入った。
  17日行われたグループBの2試合。アルゼンチン×韓国はアルゼンチンがメッシやイグアイン等、前線の選手が韓国でディフェンス陣を翻弄し4−1で圧勝。決勝トーナメント進出へ大きく近づいた。
  もう1試合、ギリシャ×ナイジェリアは、ギリシャが後半に逆転しW杯初勝利を挙げた。


【グループB結果(17日分)】
アルゼンチン  4−1  韓 国

ギリシャ    2−1  ナイジェリア

【グループB順位表】
1アルゼンチン 6(得失点差+4 総得点5)
2韓 国     3(得失点差−1 総得点3) 
3ギリシャ    3(得失点差−1 総得点2)
4ナイジェリア  0(得失点差−2 総得点1) 

<コメント>
  大会前に書いたグループBの展望に関する記事で、韓国の戦いぶりを日本のそれととオーバーラップさせながら見ると面白い、と言うような事を書いた。試合の順序は違えど、攻撃的なアフリカ勢、堅守のヨーロッパ中堅国、そして世界屈指のサッカー強国と同じ組合せになったからだ。そして試合の内容はともかく、アジアのライバルが共に初戦をモノにし勝ち点3を獲得した。

  グループリーグも各国2戦目に入り、グループA、Bの各試合を見ると静かな試合が多かった1戦目とは違い、点が入るような展開になって来ている。
  
  そんな中で行われたアルゼンチン×韓国の1戦。史上最強と言われ初戦のギリシャ戦で好調さを見せ付けた韓国にとっては真価が問われる1戦だった。前半はセットプレーから2失点したが、アルゼンチンの攻撃を凌ぎ前半終了間際に相手の緩慢なプレーもあって1点差として後半を迎えた。
  しかし1点差になった事が、勝ち点を拾いに行くのか或いはこの点差を維持して最終戦のナイジェリア戦に賭けるのか。後半の戦い方をどうすべきか、ベンチの判断を難しくさせた。後半はボールを持つシーンが増えたが、一瞬の内に局面を変える事が出来るタレントが前線にいるアルゼンチンにとっては、後ろにスペースが出来た事で、むしろ都合が良くなった。相手にボールを持たせておいてインターセプトすると、すぐさま前線の選手がゴールに迫る。アルゼンチンの方が一枚も二枚も役者が上だったと言える試合だった。同じく前線に多彩なタレントを有するオランダと対戦する日本にとっては、参考になる試合だったのではないだろうか。
  それにしてもボールを持つと、何人に囲まれようと絶対にボールを取られないメッシ選手のプレーを見るとため息が漏れてしまう。執拗に相手選手を追いかけるテベス選手、ハットトリックを決めたイグアイン選手とのコンビーネーションも素晴らしく、ベンチにも豊富なタレントを抱えるアルゼンチンの攻撃力。上手く機能すれば、そしてマラドーナ監督が使い方を間違えなければ世界一の座も夢ではないような気がする。
 
  一方の韓国はアルゼンチンの攻撃陣に翻弄され力の差をまざまざと見せ付けられた。ショックの残る負け方だったが、それでも2位の座は死守した。最終戦の組合せを考えると、決勝トーナメント進出に向けて有利な状況に変わりはないと思われる。この敗戦は早く忘れてナイジェリアとの一戦に集中して欲しい。

















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2010年06月17日

「無失点伝説」再び!!ウイリアム・テルの如く、一発で無敵艦隊を仕留めた「アルプスの赤い十字軍」!!  【サッカー W杯グループリーグ】

  南アフリカで熱戦が続いているサッカーのW杯のグループリーグ。16日にグループHの2試合が行われ、これで出場32カ国全て南アフリカの地に登場した。
  
  グループHの2試合の内、チリ×ホンジュラスは1−0でチリが勝ち、W杯で48年ぶりに勝利を収めた。そして最後に登場した優勝候補スペインはスイスと対戦した。
  試合開始直後から常にボールを支配し、再三再四スイスのゴールを脅かしたスペインだったが得点を挙げる事は出来ず、前半を0−0で折り返すと、後半7分相手ゴールキックから先制点を許した。その後も温存していたF・トーレス選手を投入するなど果敢に攻め立てたが、同点に追い付く事は出来ず、まさかの黒星スタートとなった。勝ったスイスは19度目の対戦で初めてスペインから勝利を挙げると共に前回のドイツ大会から続いていた無失点試合記録を「5」に伸ばした。

【グループH試合結果(16日分)】
チ リ(3)  1−0  ホンジュラス(0)

スイス(3)  1−0  スペイン(0)

カッコ内の数字は勝ち点

<コメント>
   W杯南アフリカ大会グループリーグは、各グループ第1戦が終了し出場32ヵ国全てが南アフリカ各スタジアムののピッチに登場した。
  ここまでは大きな波乱もなく(スペイン×スイスを除いて)、また初戦と言う事もあってか各チーム慎重な試合運びが目立った。
  
   しかし退屈な試合が多かったグループリーグ第1戦の最後に誰もが予想し得なかったシナリオが用意されていた。その主役となったのは、前回のドイツ大会では準優勝したフランスを押しのけてグループトップで決勝トーナメントにコマを進めた上に、相手に一度もゴールを割らせる事なく大会を去った事で話題となったスイス。

   あれから4年。名将ヒッツフェルト氏を指揮官に迎え懸案となっていた攻撃力に磨きをかけるのかと思いきや、更に強固な壁を自陣に作り上げ南アフリカにやって来た。
  そして迎えた「無敵艦隊」スペインとの一戦。バージョンアップした赤と白の壁は、これでもかと言う位、相手から砲弾を浴びせられても少しもぐらつく事はなく、スイスの英雄ウイリアム・テルが、自身の息子の頭上に置かれたリンゴを射止めるかの如く、一発で無敵艦隊を沈めた。これがスイスのサッカーだと言う事を知らしめた一戦となった。攻撃の中心、フレイ選手を欠き、勝ち点1で御の字と思っていた所に勝ち点3が転がり込んできたのだから、ヒッツフェルト監督始め関係者は笑いが止まらないだろう。
 
   一方、いきなり躓いた「無敵艦隊」スペイン。出来れば温存したかったであろう、怪我が癒えたばかりのトーレス選手を投入してまで勝ちにこだわったが、放った砲弾はことごとく赤と白の壁に阻まれた。EURO2008を制し、その後も順調に航行を続けていただけにこの敗戦は多少なりともチームに影響を与えるだろう。思わぬ落とし穴にはまった無敵艦隊。果たして這い上がる事が出来るだろうか。

  大会前に書いたブラジルがいる「死の組」グループGの展望の記事で、決勝トーナメント1回戦でいきなりスペイン×ブラジルが見られる可能性について書いた。無風と思われていたグループHのスペインの方が崩れるとは思ってもいなかった。冗談だと思っていた決勝トーナメント1回戦で両雄が対戦すると言うストーリーが俄かに現実味を帯びて来た。











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2010年06月16日

堅牢なはずの閂(かんぬき)に錆が…&歴史的ドローでグループFは混戦の様相?  【サッカー W杯グループリーグ】

  南アフリカで行われているサッカーのW杯グループリーグは、グループFが14日、15日行われた。
  この内、グループトップ争いをすると目されるイタリアとパラグアイの一戦は、互いに譲らず1−1のドロー。もう1試合スロバキア×ニューランドは、先制されたニュージーランドが後半ロスタイムに追い付きこちらも1−1のドロー。ニュージーランドは2度目のW杯出場で初めて勝ち点を獲得した。


【グループF試合結果(14日、15日)】

イタリア(1)  1−1  パラグアイ(1)

ニュージーランド(1) 1−1 スロバキア(1)

カッコ内の数字は勝ち点

<コメント>
  仮の話であるが日本が決勝トーナメントに進出した場合、このグループ上位2カ国のどちらかと対戦する。
  戦前の予想ではこのグループを突破するのはイタリアとパラグアイと言う声が多い。その両国が初戦でいきなり対戦した。試合は押され気味だったパラグアイがセットプレーから先制点を奪った。後半に入って前半以上に攻勢を掛けるイタリアは、CKからデ・ロッシ選手が同点ゴールを決めた。その後も攻め続けたイタリアだが、追加点を奪う事は出来ず1−1の引き分けに終わった。
  互いに痛みを伴わない結果となったが、イタリアの失点はセットプレーからと言うのが引っ掛かる。閂の番人、DFカンナバロ選手が競り負けての失点だけに今後に不安を残したと言えるだろう。これまで堅牢さを誇ってきた閂(かんぬき)だが錆が見え始めているのだろうか。更にもう1人の番人、GKブッフォン選手も怪我の為、途中交代となり復帰時期は未定との事。連覇を目指すアズーリに早くも試練が訪れようとしている。

  そしてこのグループでは草刈り場的な存在になると思われていたニュージーランドがスロバキア相手に後半ロスタイムに追い付いて、W杯初の勝ち点1を獲得すると言う歴史的快挙を成し遂げた。これで4カ国全てが勝ち点1でスタートを切ると言う、グループAと同じ状況となったグループF。イタリアのグループリーグ突破を疑う余地は少ないと思う反面、日本が勝った事で波乱の様相を呈しているグループE同様、何かが起きるような気がしてならない。











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2010年06月15日

ライオンを黙らせた金狼の一発!! ついにベールを脱いだ?「新生SAMURAI BLUE」!!  【サッカー W杯グループリーグ】

 サッカーのW南アフリカ大会グループリーグのグループE2試合とグループF1試合の計3試合が14日行われた。
  この内、グループEでカメルーンと対戦した日本は前半39分に本田選手が決めた先制点を守り切って勝利を収め、勝ち点3を獲得した。
日本が海外のW杯で勝利を挙げたのはこれが初めてである。
  またグループEのもう1試合、オランダ×デンマークはオランダが2−0でデンマークを下し首位に立った。
  グループFではイタリア×パラグアイが行われ、先制されたイタリアが後半追いつき1−1の引き分けとした。

  初戦を白星で飾った日本代表は19日にオランダと対戦する。



【グループリーグ試合結果(14日分)】
◎グループE
日 本(3) 1−0 カメルーン(0)

オランダ(3)2−0 デンマーク(0)

◎グループF 
イタリア(1)  1−1  パラグアイ(1)

カッコ内の数字は勝ち点

<コメント>
  本番前の強化試合でことごとく負け続け、サポーターの失望感だけが増幅された中で迎えたカメルーン戦。
  しかし、これまでの不振がウソのように攻守にアグレッシブな動きを見せた日本代表が「不屈のライオン」を退け、貴重な勝ち点3を獲得した。
  先手を取る事が突破へのカギと言われるグループリーグ。内容はともかく、初戦をモノに出来たのは大きい。その要因はやはり先制点を取った事に尽きる。思いつきだったのか、それとも腹案だったのかは分からないが、急ごしらえの感は否めない本田選手をワントップとした布陣をこの試合でも採用した。しかしトップ下のサイドを任された大久保、松井両選手がドリブルで果敢に攻める姿勢を見せ、また効果的なクロスを上げる等、不安定とされる相手ディフェンスを霍乱させた。先制点もそのような動きを徹底して行った事から生まれた。この試合、特に前半は戦術が見事にハマッたと言えるだろう。
  後半は相手のパワープレーにひやりとさせられる場面があったが、ディフェンス陣が慌てる事無く対応していた。4年前は試合終了前にひ弱さを晒し逆転負けを喫したが、その教訓が生かされたと言えるだろうか。
  
  海外で行われるW杯で初勝利を挙げた日本。しかし「牙の抜けた」カメルーンには勝ったが、シュート数や後半に入って極端ではないにしろ運動量が落ちてラインが下がったのを見ると決して楽観出来る内容ではない。試合後、本田選手が言っていたようにまだ1つ勝っただけである。攻撃力のあるオランダ、高さがあり且つグループリーグ突破の術を知っているデンマークと、カメルーン以上の難敵が待ち構えている。グループリーグ突破へ向けてこれからが本当の勝負である。その勝負に生き返った(まだ半信半疑なのだが…)「SAMURAI」は残る事が出来るのだろうか。














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2010年06月13日

「大脱走マーチ」をもかき消したブブゼラ!!ジャブラニと共に波乱を演出する要素となるか? 【サッカー W杯グループリーグ】

   サッカーのW杯南アフリカ大会のグループリーグはグループBとグループCの第1戦が12日、13日行われた。
  まず、グループBでは日本のライバル韓国が、チームの柱である朴智星選手がゴールを挙げる等、終始攻撃の手を緩めず2−0でギリシャを下した。また、マラドーナ監督率いるアルゼンチンも1−0でナイジェリアを下し初戦を白星で飾った。
  一方、グループCでは優勝候補に名を連ねるイングランドはアメリカと1−1のドロー、スロベニアは1−0でアルジェリアを下しW杯初勝利を挙げた。

  W杯南アフリカ大会は13日、14日にグループD、グループEの第1戦が行われ、グループEの日本はカメルーンと対戦する。


【グループリーグ結果(12日、13日分)】
◎グループB
韓 国(3)    2−0  ギリシャ(0)
 
アルゼンチン(3) 1−0  ナイジェリア(0)


◎グループC
イングランド(1) 1−1  アメリカ(1)

スロベニア(3)  1−0  アルジェリア(0) 

<コメント>
  開幕戦の南アフリカ×メキシコ戦では試合中、ずっと鳴り続けた南アフリカの民族楽器「ブブゼラ」。アフリカ勢が登場する試合のみ鳴るのかと思っていたが、その後行われた試合でも鳴り響き、今大会の応援スタイルとしてすっかり定着した。イングランド×アメリカの試合をテレビで見たが、イングランドサポーターの定番ソングである大脱走マーチを奏でるトランペットの音が僅かに聞こえる程度で、ハチが群がって飛ぶ音のように聞こえるブブゼラの音にすっかりかき消されていた。選手、スタッフは大会期間中もう1つの敵と戦わなければならない。(今後、禁止になる可能性もあるようだが・・・。)

 さて大会2、3日目。アルゼンチン、イングランドと言った強豪国が登場し、いよいよ決勝トーナメント行きのチケットを争う戦いが本格的に始まった。
 グループBで度肝を抜いたのが韓国の快勝劇だろう。ディフェンスに定評のあるギリシャ相手に臆する事なく攻め続けた。持ち前のスピーディーな攻撃で相手の高い壁を粉砕し上々のスタートを切った。相手のミスを見逃さずボールを奪い相手を振り切ってゴールを決めたチームの柱、朴智星選手に象徴されるようにチーム状態は最高潮と思われ、難敵のアルゼンチン、ナイジェリアに対しても何かやってくれそうな予感がする。

  そしてブブゼラと並んで選手、特にGKを悩ませているのが今大会の公式球であるジャブラニ。イングランドの失点もアルジェリアの失点も不規則な動きをするボールが失点の一因となったような気がする。枠内にシュートを打つと何かが起きるような気がする。

 ブブゼラとジャブラニ。世界トップクラスの選手をも悩ませる2つの要素。この後、スタジアムで或いはピッチでどんな悪戯をするのだろうか。














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グループDの結果
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2010年06月12日

4チーム仲良く勝ち点1でスタートしたグループA!! シャンパンのコルクはいつ抜かれるのか?それとも塞がったままなのか?  【サッカー W杯南アフリカ大会】

  アフリカ大陸で初めて開催されるサッカーのW杯南アフリカ大会が11日開幕した。
  開幕戦となったグループAの南アフリカ×メキシコは、1点を追うメキシコが後半34分CKからマルケス選手が同点ゴールを決めて1−1の引き分けとした。
  またグループAのもう1試合、フランス×ウルグアイも0−0の引き分けに終わった。
  W杯南アフリカ大会2日目は12日、グループBの韓国×ギリシャ等3試合が行われる。


【W杯グループリーグ結果(11日分)】

◎グループA
南アフリカ(1) 1−1 メキシコ(1)

フランス(1)  0−0 ウルグアイ(1)

カッコ内の数字は勝ち点

【2日目試合予定】
◎グループB
韓 国×ギリシャ
アルゼンチン×ナイジェリア

◎グループC
イングランド×アメリカ

<コメント>
  4年に一度行われるサッカーの祭典、W杯が開幕した。これから約1か月間、世界中の人々が熱狂しその視線が南アフリカに注がれる事になる。

  開幕戦を中継したNHK。スタジオには宮本選手(神戸)。そして試合の解説が福西氏、ゲストに中田氏。4年前、空中分解を起こした日本代表チームの渦中にいた3人が顔を揃えた。分裂したチームをまとめるのに苦労したキャプテン宮本選手と、大会前の合宿で激論を交わした中田氏と福西氏。その3人が笑顔で語り合っているのを見ると4年の月日が流れたんだな、と言う事を感じさせる。

  さて、開幕戦の南アフリカとメキシコの試合。南アフリカの民族楽器であるブブゼラが終始鳴り続ける、アフリカ独特の雰囲気の中で試合は行われた。
  前半はメキシコが主導権を握り、持ち前のパスワークで南アフリカを翻弄した。ここで先制点を決めていればワンサイドの試合になった可能性があった。
  しかし、相手の攻撃を耐えた南アフリカは、徐々にリズムを掴むと、カウンター攻撃でメキシコ陣内に攻め込むシーンが増え始めた。そして南アフリカが、後半10分と相手を焦られるには理想的な時間帯で先制点を奪い、見る側としては面白い展開となった。
  一方、メキシコは攻め手を失い、得点を挙げるきっかけを掴めないまま時間が過ぎていった。CKから同点としたが何とか追い付いたと言う試合内容だった。ここ数試合の強化試合で南アフリカは負けていないが、チーム状態の良さを印象付けた。戦前の予想では4番手だった南アフリカ。開催国という利点を生かし、この後ウルグアイ、フランスも撃破し旋風を巻き起こす事が出来るだろうか。

  もう1試合フランス×ウルグアイも引き分け、4チーム揃って勝ち点1でスタートしたグループA。最後まで目が離せないグループとなりそうだ。














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2010年06月09日

無敵艦隊のレーダーは、W杯を捕捉出来ているのか?   【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

   サッカーW杯南アフリカ大会グループリーグ展望。最終回となる今回は、EURO2008に続くビックタイトルを目指す「無敵艦隊」スペイン、前回のドイツ大会で無失点のまま大会を後にしたスイス等が属するグループHについて書きたいと思う。


【グループH】
 スペイン、スイス、ホンジュラス、チリ


【グループリーグ日程】
16日13:30 ホンジュラス×チリ (ネルスプレイト)
16日16:00 スペイン×スイス  (ダーバン)
21日16:00 チリ×スイス    (ポートエリザベス)
21日20:30 スペイン×ホンジュラス (ヨハネスブルク)
25日20:30 チリ×スペイン (プレトリア)
25日20:30 スイス×ホンジュラス (ブルームフォンテーン)

日時は現地時間。日本との時差はおよそ−7時間

<順当ならスペインは当確か。熾烈な争いが予想される「残り1枠」>
  
  W杯ではこれまで出場する度に優勝候補に挙げられながら、期待通りの成績を収める事が出来ずに大会を去ったスペイン。いつからか、巨額の経費を掛けて建造され、近隣諸国から恐れられながらアルマダの海戦で敗北を喫した艦隊の名になぞらえ「無敵艦隊」と称されるようになった。
  しかし戦力が整い臨んだEURO2008では、華麗なパスワークと連動性のある動きで勝ち上がり、ついに「欧州No.1」のタイトルを獲得した。デルボスケ監督就任後、負けたのがコンフェデレーションズカップのアメリカ戦の1回のみ、その前も35連勝と、今のスペインはまさに無敵である。ブラジルと共に最も優勝に近いと言われているが、その称号に相応しいチームであると言って良いだろう。。
  ビジャ選手(バレンシア)、シャビ選手(バルセロナ)、イニエスタ選手(バルセロナ)等、名前を挙げたらキリがないくらい豊富なタレントを有しまだ見ぬ世界の頂点を目指す。怪我で出場が危ぶまれエースのF・トーレス選手(リバプール)も大会には間に合いそうで、臨戦態勢は整った。無敵艦隊が「スペイン国旗」を掲げるべく、南アフリカに向けて出航する。


 前回のドイツ大会でスイスは無失点のままベスト16で敗れ大会を後にした事で話題となった。フィジカルの強さを生かしたディフェンスの堅牢さは今回も健在である。地元で行われたEURO2008はグループリーグ最下位と振るわなかったが、ブンデスリーガで実績を残したヒッツフェルト氏を監督に迎え立ち直り、グループトップで欧州予選を突破した。
  ディフェンスがある程度計算できるだけに、グループリーグ突破のカギを握るのは攻撃力。特に攻撃の軸であるフレイ選手(バーゼル)の出来に懸かっていると言えるだろう。

 チリと言えばサモラーノ&サラスの強力2トップが思い浮かぶが、W杯出場は彼らを擁し出場した1998年フランス大会以来となる。
  ブラジルやアルゼンチンのような華やかさはないが、南米予選でブラジルに次いで2位と決して南米第3の勢力ではない事を証明した。
  指揮を執るのは、かつてアルゼンチンを率いた経験を持つビエルサ監督。同監督の代名詞と言われている「3−4−3」のシステムで攻撃的且つ組織的なサッカーをするのが特徴である。前線に位置するスアソ選手(サラゴサ)、M・フェルナンデス選手(CSKAモスクワ)、サンチェス選手(ウディネーゼ)等、攻撃陣はタレントが揃っている。
  攻撃に重きを置くチームだけにディフェンスには難がある。2位で通過した南米予選だが、スコアを見ると敗れた試合は差を付けられての敗戦が多かった。2位争いをするであろうスイスに比べると大柄な選手がいないだけに空中戦を強いられると苦しい。攻守の切り替えの速さを生かすには中盤を制する事がカギとなると思われるが、「策士」ビエルサ監督がどんな戦略を立てるのか注目したい。
  
  戦力や実績を見るとホンジュラスのグループリーグ突破を予想する人は少ないだろう。しかしそう易々と相手に勝ち点を与えるようなチームには思えない。「W杯は国と国との戦争である。」とは昔からよく言われている事だが、予選のの結果を巡って本当に戦争を起こした経験を持つ国である。確かにこのグループで4番手である事に疑う余地はないのだが、一方でこのグループを引っ掻き回しそうな、そんな予感を抱かせる。
  前線から中盤には、ヨーロッパの主要リーグで活躍する選手がいる事から攻撃に関しては一応の目処が立つ。問題は経験豊富な選手が少ないディフェンスの弱さだろう。サプライズを起こすには、ディフェンス陣が相手の攻撃にどこまで耐えられるか。そしてFWのスアソ選手(ジェノア)にいかにしてボールを集める事が出来るか。このグループで存在感を示す事が出来るか否かは、この2点の成否に懸かっているような気がする。

【グループH本紙予想】
1スペイン、2チリ、3スイス、4ホンジュラス
  
  スペインのグループリーグ突破は揺るがないだろう。2位は攻撃力のあるチリとしたが、スイスがここに入ってもおかしくはない。直接対決の結果次第と言う事になるだろう。

















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2010年06月08日

ドイツでの借りを返す為の南アフリカへの旅!! 旅の終着駅はどこになるのか?   【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

   サッカーW杯南アフリカ大会開幕グループリーグ展望も残り2回となった。7回目は覇権奪還を目指すサッカー王国ブラジル、前回大会ベスト4のポルトガル、高い身体能力や爆発的な攻撃力を武器にアフリカ勢初優勝を目指すコートジボワール等が属するグループGについて書きたいと思う。


【グループG】
ブラジル、北朝鮮、コートジボワール、ポルトガル


【グループリーグ日程】
15日16:00 コートジボワール ×ポルトガル(ポートエリザベス)
15日20:30 ブラジル ×北朝鮮  (ヨハネスブルク)
20日20:30 ブラジル×コートジボワール (ヨハネスブルク)
21日13:30 ポルトガル×北朝鮮  (ケープタウン)
25日16:00 北朝鮮×コートジボワール (ネルスプレイト)
25日16:00 ポルトガル×ブラジル  (ダーバン)

<優勝候補最有力ブラジルの敵は、「己の慢心」と「日程」か?>
  
  ブラジル、ポルトガル、コートジボワールの3カ国はどこが決勝トーナメントに進出してもおかしくない。8つあるグループの中では最も厳しい「死のグループ」と言えるだろう。それでも実力的にはやはりブラジルが頭抜けている。不気味なのは久々に国際舞台に登場する北朝鮮の存在だが・・・。


  前回のドイツ大会はロナウジーニョ選手(ACミラン)や、カカ選手(R・マドリード)等、世界屈指のスター選手を擁しながらベスト8と言う結果に終わったサッカー王国ブラジル。失った威厳を取り戻す為にも今大会はフィナーレでW杯を掲げる事が至上命題となる。
  自身も1994年のアメリカ大会でW杯を頭上に掲げた経験を持つドゥンガ氏が監督に就任してからの4年間。それまで華麗な個人技に頼りがちだったチームカラーを一掃し、規律と組織で戦う意識を植え付けた。つまらないサッカーと国民から批判されても、その信念を曲げる事なくコンフェデレーションズカップや南米予選で結果を残してきた。
  グループリーグの対戦国はどこも簡単な相手ではない。毎回決勝トーナメントにピークを持って行くイメージのあるブラジルだが、今回ばかりはそうも言ってはいられないような気がする。万が一2位での通過となれば、スペインとの「事実上の決勝戦」が決勝トーナメント1回戦で組まれる可能性が高い。最初からエンジンをフル回転させる必要があるが、それでも初戦の相手が格が落ちる北朝鮮と言うのは幸いか。
  それと決勝トーナメントで日程的に厳しくなるこのグループ。コンディション維持も優勝を占う上でポイントとなりそうだ。規律を重んじるドゥンガ監督の手腕に注目したい。


  前回大会はベスト4に入り古豪復活を印象付けたポルトガル。欧州予選ではチームの大黒柱、C・ロナウド選手(R・マドリード)が無得点とチームに貢献する事が出来ず他の攻撃陣も決定力不足に陥り、苦しんだ末に南アフリカ行きの切符を手にした。
  チームの勝敗のカギを握るのは、やはりC・ロナウド選手やデコ選手(マンチェスターU)を始めとする攻撃陣の出来、と言う事になるだろうか。ブラジルのグループリーグ突破が「確約」されるとなると(勿論、何が起こるか分からないが)、残る1枠を争うであろうコートジボアールとの初戦が非常に重要な試合となる。

  先日行われた日本との強化試合を見てもコートジボワール各選手の身体能力はある意味人間離れしている。世界最高峰のストライカー、ドログバ選手(チェルシー)の復帰時期がチーム関係者の最も気になる所だろうが、攻撃陣については他の選手でも十分カバー出来そうなくらい層が厚い。チームがまとまらない事が難点でアフリカ選手権でもそれが敗因の1つだったようだが、アフリカ選手権終了後に就任した、かつてイングランド代表を指揮しW杯出場経験があるエリクソン監督がチームをどこまでまとめきれるか。(これまでの内紛の原因はドログバ選手にあったようだが、彼が怪我で欠場すれば逆にチームが結束する可能性はある。)
  初戦のポルトガル戦が重要になるが、そこで勝ち点3が取れれば勢いに乗ってグループリーグを突破する可能性が高い。前回のドイツ大会同様、「死のグループ」に組み入れられたコートジボワールだが、今度はグループリーグを突破する事が出来るだろうか。

  約半世紀ぶりに国際舞台に顔を出す北朝鮮。どんなサッカーをするのか、Jリーグのクラブに所属する鄭大世選手(川崎F)や安英学選手(大宮)以外の選手はどんなキャラクターなのか今ひとつ分からない。ただ、少なくともW杯経験国が揃ったアジア最終予選を潜り抜けて来たのだから決して弱くはないだろう。忘れてはいけないのは地元開催だった日韓大会を除くと、この国が過去のW杯アジア勢最高成績を収めていると言う事である。
  自陣ゴール前を徹底的に固めて、少ないチャンスをモノにすると言うのがチームカラーのようで、恐らくグループリーグの3試合もそのような戦い方になると思うが、予選を勝ち抜いた強い精神力でどこまで耐える事が出来るか。グループFのニュージーランド同様、勝ち点1或いは3を取ればサプライズ。逆に他の3カ国が取りこぼせば決勝トーナメント進出に赤ランプが灯る事になるだろう。

【グループG本紙予想】
1ブラジル  2コートジボワール 3ポルトガル  4北朝鮮
  
 「死のグループ」だが、それでもブラジルの優位は動かないだろう。
2位には決定力に欠けるポルトガルではなく、攻撃力のあるコートジボワールを選んだ。

















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2010年06月05日

「仮想カメルーン」相手になす術なく…!!羅針盤が壊れたまま迷走する「岡田丸」 【サッカー 日本×コートジボワール(強化試合】 

  サッカーのW杯南アフリカ大会を控え、岡田ジャパンとしては最後の強化試合となるコートジボワール戦が4日、スイスのシオンで行われた。
  日本はコートジボワールの身体能力の高さに最後まで翻弄され0−2と完敗。W杯本番を直前に控え、希望を抱かせる材料を見せる事が出来ないまま、決戦の地へ向かう事となった。
  尚、この試合で闘莉王選手と接触し負傷退場したコートジボワールのドログバ選手は右腕を骨折している事が判明し、W杯本大会を欠場する見込みとなった。
  
  日本代表は14日、W杯グループリーグの初戦となるカメルーン戦を迎える。


【試合結果】
日 本  0−2  コートジボワール
(得点者)
前13分 OG
後35分 コロ・トゥーレ 

<コメント>
  昨日のテレビ中継は仕事で帰宅が遅くなった為、リアルタイムで見る事が出来なかった。帰宅後、まず録画してあったポルトガル×カメルーン戦を見た後、同じく録画してあった日本×コートジボワールを今朝見た。

  まずカメルーン×ポルトガル戦。前半カメルーンの大黒柱、エトォ選手が退場した事もあるが、終始試合の主導権を握ったポルトガルが快勝した。カメルーンは右サイドのディフェンスが「ザル」の状態で、ポルトガルは執拗にそこを突いていた。ボールを持った時の個人技は確かに脅威だが、チームとしてのまとまりに欠け(本番に照準を合わせているのかも知れないが)、イングランド戦の前半のような試合運びが出来れば日本にもチャンスがあると感じた。

  そして「仮想カメルーン」コートジボワールとのW杯前最後の強化試合。あくまで強化試合である。格上の相手、合宿の追い込みで疲労がピークに達している事も考え、例え勝つ事が出来なくても本番に繋がる「何か」が見えれば少しは希望も抱ける。そんな思いで試合を見た。
  しかし蓋を開けてみればコートジボワールの強さだけが目立ち日本にとっては収穫がないに等しい試合だった。失った2点はOGとセットプレーからで本番でケアすれば防げる失点だが、それ以上の点差を付けられて敗れた、と言う試合内容だった。厳しい言い方かも知れないが、このまま本番を迎えたら目を覆いたくなるシーンが続出するような気さえする。

  とにかく攻められないし、敵陣で前を向いてボールを運ぶシーンが殆ど見られなかった。前半からコートジボワールの身体能力の高さを生かした足の長いパスにディフェンスも翻弄された。プレスを掛けても相手の選手はなかなか体勢を崩さすボールをキープする。一方、日本の選手はボールを持っても、懐深い相手選手に簡単に取られてしまい、相手の攻撃にさらされる。ここ数試合で多く見られたシーンを再び晒す結果となった。
  前半を守備で凌ぐ戦術は、前半から中盤の選手も自陣のゴール近くまで戻り守備を強いられては、カウンターを仕掛けるタイミングが遅れチャンスを作る事が出来ず、後半パスで相手を崩そうにも前半で使ったスタミナが残らず精度が落ちるのはある意味当然の事である。昨日の試合も後半はパスが回っていたように見えたが、ゴールに向かうパスは少なく得点が生まれる予感はしなかった。

  2つの強化試合を見た限り、チームの仕上がり具合にもよるだろうが、組織力はコートジボワールの方がカメルーンより上だと思う。そういう意味ではカメルーンはどこかしらに穴があると思うのだが、今の日本にその穴を突く力は備わっていないと言わざるを得ない。

  W杯本番まであと少し。ここまでの大事な強化試合、親善試合で全て敗れ勝利の味を忘れてしまった岡田ジャパン。(勝ったのはスイスの地元クラブチームとの練習試合と、コートジボワール戦の「おまけ」だけである。)壮行試合の韓国戦で壊れてしまった羅針盤を、スイスで修復する事が出来ないまま決戦の地へ向かおうとしている。














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2010年06月03日

4年経っても閂(かんぬき)の耐性に問題なしか?それとも既に耐用年数は過ぎたのか? 【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

  サッカーW杯南アフリカ大会グループリーグ展望。6回目は1958年、1962年のブラジル以来の大会連覇を目指すイタリア、南米予選でブラジルやアルゼンチンと互角に渡り合ったパラグアイ等が属するグループFの展望について書きたいと思う。


【グループF】
イタリア、パラグアイ、ニュージーランド、スロバキア


【グループリーグ日程】
14日20:30 イタリア×パラグアイ  (ケープタウン)
15日13:30 ニュージーランド×スロバキア(ルステンブルク)
20日13:30 スロバキア×パラグアイ (ブルームフォンテーン)
20日16:00 イタリア×ニュージーランド (ネルスプレイト)
24日16:00 スロバキア×イタリア (ヨハネスブルク)
24日16:00 パラグアイ×ニュージーランド (ボロクワネ)

日時は現地時間。日本との時差はおよそ−7時間

<イタリアのグループリーグ突破は堅いか?残る1枠をパラグアイとスロバキアが争う!!>   
  前回のドイツ大会に続く連覇を目指すイタリア。その後、次代のアズーリを担う選手の誕生に期待が集まったが、指揮官含め2006年大会の栄光を味わった選手が再び中心メンバーとして南アフリカに乗り込む事になった。それにしてもリッピ監督の古巣とは言え、今シーズンのセリエAで不調に終わったユベントスから多くのメンバーが選出されているのを見ると、一時期監督の好みで選ばれたと揶揄された日本と同じ匂いを感じる。(ちなみに優勝したインテルからは誰も選ばれていない。)
  今回の「カテナチオ」の番人も前回同様、ブッフォン選手(ユベントス)、カンナバロ選手(ユベントス)が務める事となる。これに数少ない「新メンバー」キエッリーニ選手(ユベントス)が加わったディフェンス陣が大崩れするシーンが想像出来ない。対戦国に恵まれた事もありグループリーグ突破は難儀な事ではないだろう。
  完成度の高いディフェンスに対して攻撃力は前回大会よりもスケールダウンしたと言われており、一発勝負となる決勝トーナメントに入ってから苦戦する可能性がある。ジラルディーノ選手(フィオレンティーナ)、イアクインタ選手(ユベントス)、ディナターレ選手(ウディネーゼ)とコマは揃っているがインパクトに欠ける。また、グループA〜Dと比べると日程的に厳しくなるのでベテランが多いチームにとってコンディションをどう維持するのかもポイントとなるだろう。
  新鮮味のなさを、チームの経験値の高さと選手のメンタルの強さでどこまでカバー出来るか。4年経ってなお、「カテナチオ」は堅牢なのか。アズーリの連覇への挑戦が間もなく始まる。

  
  南米予選3位で南アフリカ行きのチケットを獲得したパラグアイだがブラジルに1勝1敗、アルゼンチンに1勝1分と世界の強国とも互角に戦った事から決して侮れないチームである。
  伝統的にディフェンスに定評のあるチームだが、今回もその伝統をしっかり受け継いでいる。予選18試合で16失点と言う数字がその安定度を証明している。
  攻撃陣は予選でチーム最多の6得点を挙げたカバニャス選手が不慮の事故に遭い欠場を余儀なくされたのはチームにとって痛いが、サンタクルス選手(マンチェスター・シティー)、バルデス選手(ドルトムント)と他にも得点力の高い選手がおり十分穴を埋める事が出来るだろう。注目はそのカバニャス選手の代役として選出されたバリオス選手(ドルトムント)。アルゼンチンから帰化した同選手をマルティーノ監督がどのように起用するのか。
  高地で行われる事が多い今大会。高地での戦いはパラグアイ始め南米の各チームは予選で経験済みである事から、合宿で対策を取っているチームよりも有利に働く可能性がある。これまで決勝トーナメントでベスト16の壁を破れないパラグアイだが、今大会はその壁を打ち破る事が出来るだろうか。

  チェコスロバキアから分離独立後、初めてW杯の舞台に登場するスロバキア。経験という点で見劣りするのは仕方ないが、欧州予選をグループ1位で通過した事は若い選手が主力のチームにとって自信に繋がっただろう。
  22歳にしてチームの中心であるハムシク選手(ナポリ)は今大会注目の選手。他にも20代前半の若手選手がおり名前を売る絶好のチャンスとなる。
  カウンターを得意としているスロバキアだが、ディフェンスに安定感がある訳ではなく、トップ通過した予選でも各試合でそれなりに失点している。カウンターを有効に使う為にもディフェンスの精度を高める事がグループリーグ突破のカギとなるだろう。


  大陸予選とトップで通過してもW杯出場が保証されないオセアニア勢。前回大会でオーストラリアがその壁を打ち破ってW杯に出場。そのオーストラリアがアジア地区に転籍し、オセアニア地区の中心的存在となったニュージーランドが大陸間プレーオフを勝ち抜き、28年ぶりに世界の舞台に戻って来た。
  高さとフィジカルの強さが強調する材料だが戦力的には、このグループはおろか、出場32カ国の中でも最低ランクと評されている。知られている選手と言えばDFのネルセン選手(ブラックバーン)ぐらいなのでそう見られても仕方のない事だろう。しかし親善試合とは言え格上のセルビアを破った事はある意味驚きである。南アフリカはコンフェデレーションズカップでも経験済みで、その辺を本番でどう生かすか。何が起こるか分からないのがW杯。グループリーグ突破は厳しいと思うが他の3カ国の内の1カ国からでも勝ち点3もしくは1を取る事が出来れば、収穫があった大会と語られるのかも知れない。逆に勝ち点を奪われたチームは決勝トーナメント進出が遠のく結果となるだろう。


【グループF本紙予想】
1イタリア  2パラグアイ  3スロバキア  4ニュージーランド
  
 パラグアイとスロバキアは僅差の争いになる可能性があるが、守備が安定しているパラグアイを2位と予想した。スロバキアは初戦のニュージーランド戦で勢いのつく勝ち方が出来るかがポイント。

















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2010年06月01日

攻撃力の「オレンジ軍団」&「ライオン」!!守備力の「ダイナマイト」!! 「SAMURAI」の武器は・・・? 【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

  サッカーW杯南アフリカ大会グループリーグ展望。5回目は、圧倒的な攻撃力を引っ提げて初のW杯優勝を狙うオランダ、「不屈のライオン」カメルーン、「ダニッシュダイナマイト」デンマーク、そして悲願の1勝そして決勝トーナメント進出を目指す日本が属するグループEについて書きたいと思う。


【グループE】
 オランダ、デンマーク、日本、カメルーン


【グループリーグ日程】
14日13:30 オランダ×デンマーク (ヨハネスブルク)
14日16:00 日 本×カメルーン  (ブルームフォンテーン)
19日13:30 オランダ×日 本   (ダーバン)
19日20:30 カメルーン×デンマーク(プレトリア)
24日20:30 カメルーン×オランダ (ケープタウン)
24日20:30 デンマーク×日 本  (ルステンブルク)

日時は現地時間。日本との時差はおよそ−7時間

<無風か。それとも突風が吹くか。カギを握る第1戦の結果>

  W杯では毎回優勝候補に名前が挙がりながら、未だに優勝の味を知らないオランダ。国際的な大会でのタイトルが欧州選手権のみと言うのも不思議である。遡ればフリット、ファンバステン、ライカールトと言った多彩なタレントを擁してもW杯には手が届かなかった。今回もロッベン選手(バイエルン)、スナイデル選手(インテル)、ファンベルシー選手(アーセナル)と言った破壊力のある攻撃陣を揃え、戦力的には優勝してもおかしくない。
  ウィークポイントはW杯に出る度に言われているが、やはり豪華な攻撃陣に比べて見劣りするディフェンス陣だろうか。津波の如く押し寄せる攻撃を耐え忍べば、スキが生まれる可能性も出て来る。そのチャンスを他の3ヵ国がモノに出来るか。とは言え、見劣りするディフェンス陣を補って余りある攻撃力はこの中では一枚抜けている。ディフェンスに定評のあるデンマークとの初戦を乗り切れば、あっさりグループリーグは突破するだろう。オランダの真価が問われるのは決勝トーナメントに入ってからと言えそうだ。

 かつてロジェミラの活躍で世界を驚かせ、エムボマがG大阪に在籍する等、日本にとってはアフリカの出場国の中で最も馴染みのある不屈のライオン、カメルーン。W杯の予選では序盤でもたついたが、ルグエン監督が就任してから連勝し、南アフリカ行きのチケットを獲得した。しかしながら、続くアフリカ選手権で優勝が期待されながらディフェンスが安定せずベスト8にとどまり、救世主と言われたルグエン監督に対する風当たりが一気に強まっている。
  前線のエトォ選手(インテル)、その後ろのマクン選手(リヨン)、中盤を締めるソング選手(アーセナル)と破壊力のある攻撃陣は相手にとって脅威となるが、安定感に欠けるディフェンスが本大会までにどの程度修正されているのか。チームの浮沈を占う上で重要なポイントとなる。
  地元の声援をバックに初戦から攻撃力が爆発すれば勢いに乗ってグループリーグを突破するような気がするし、不発だったら崩れて大会を去るような気もする。とにかく初戦の出来がその後の戦いに大きく影響するだろう。その初戦の相手は我らが日本である。

 上に書いたオランダ、カメルーンがディフェンスに不安を抱えているのとは対照的に鉄壁とも言えるディフェンスを武器に本大会にコマを進めて来たデンマーク。予選ではポルトガル、スウェーデンと行ったW杯常連国などを相手に10試合で5失点と安定した守備力を見せた。2000年から指揮を執っているオルセン監督によって作り上げられた攻守のバランスはこのグループの中で最もあると言える。過去出場したW杯では必ずグループリーグを突破していると言う心強いデータもある。オランダと言えども簡単に勝てる相手ではないだろう。初戦で強力な攻撃陣をどう抑えるのか興味がある。
  攻撃で注目されるのがベントナー選手(アーセナル)。高さもあり足下のテクニックもしっかりしている。彼にボールが渡ったら相手ディフェンスが抑えるのは容易ではないだろう。
  かつて「ダニッシュダイナマイト」と称されたデンマーク。初戦のオランダ戦で勝ち点3を取れれば、台風の目になりそうな予感がする。

  そしてこれら3カ国に「岡田ジャパン」こと日本代表がどう挑むのか。グループリーグ突破の為には最低でも1つ勝つ事が必要である。格上のオランダ、日本が苦手とするディフェンスの良いデンマークに勝つのは難しいような気がする。勝つチャンスがあるとすればディフェンスに不安を抱えるカメルーンだろうか。まず先制点を取る事が絶対条件。後はどれだけ相手の攻撃に耐えられるか。とにかく点を取りに行く姿勢を見せて欲しい。
  ここ数試合のテストマッチ等を見ていると、かなり厳しい戦いになるとは思うが、是非とも今後に繋がる成果を上げて帰ってきて欲しいと思う。

【グループE本紙予想】
1オランダ、2デンマーク、3カメルーン、4日 本
  
  グループリーグ突破はこの中では一枚上のオランダとディフェンスに安定感のあるデンマークとした。カメルーンは初戦の結果次第で割って入る可能性がある。日本は組織でどこまで対抗出来るか。

















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2010年05月31日

サッカーの母国に善戦!!で思い出す4年前の「強化試合」と試合後の「世間の雰囲気」 【サッカー  日本×イングランド(強化試合)】

  サッカーW杯南アフリカ大会に向けた強化試合、日本×イングランドが30日、オーストリアのグラーツで行われ、日本は1−2で敗れた。
  日本は前半7分、CKから闘莉王選手のゴールで先制すると動きに精彩を欠くイングランドを速いパス回しで揺さぶった。しかし追加点を奪う事は出来ず前半を終えると、後半はジェラード選手など主力選手を投入したイングランドに徐々に押されるシーンが目立ち始め、後半27分と38分、相手のクロスからO.Gを献上して逆転を許した。

  日本代表は6月4日、コートジボワールとW杯前最後の強化試合を行い南アフリカ入りする。


【試合結果】
日 本  1−2  イングランド
(得点者)
前 7分 闘莉王(日本)
後27分 O.G(イングランド)
後38分 O.G(イングランド)

<コメント>
  先月行われた壮行試合の韓国戦で不甲斐ない結果に終わりサポーターに失望感を与えた岡田ジャパン。チームがどん底の中で迎えた強化試合のイングランド戦。スイス合宿でどこまで立て直しがなされ、また世界の強国にどこまで通用するのか。と、同時にルーニー選手、ランパード選手と言った世界の一流プレーヤーがどんな動きをするのか注目が集まった。
  結果は1ー2。スコアを見れば日本は健闘したと言えるだろう。先日の韓国戦と比べて選手の動きは良かったし、ワンタッチでパスを回す意識も見えた。イングランドの選手の動きが緩慢だったとは言え中盤の構成を、阿部選手を底に置く逆三角形にした事でディフェンスも機能していた。選手にとっては自信を取り戻すきっかけとなる試合になっただろう。何と言っても相手選手にゴールを許さなかったのだから・・・。
 この結果にマスコミは概ね好評価、サポーターも少しは希望を抱ける心境になったと思う。
  しかしこの雰囲気、どこかで感じたような覚えがある。4年前、同じようにW杯直前に行われたの強化試合でドイツと引き分け、期待が高まったものの、結局本番では勝ち点1を取るのがやっとだった事で、日本各地からため息が漏れたあの感覚。確かに選手はアグレッシブに動いていたし連係も良かった。しかし今までが悪すぎたから良く見えただけなのか。そんな思いが頭を過ぎった。これはあくまで強化試合であって本番ではない。手放しで喜ぶのはまだ早いような気がする。

  前半は上に書いた通りチームとして機能していた部分が多かったが、相手が主力選手を投入した後半は運動量が落ちた事もあり押し込まれるシーンが多く見られた。ラインも下がり、プレスを掛ける事も出来なくなった。(イングランドのカペッロ監督は「あのシステムは9−0−1だ。」と皮肉ってたらしい。)オウンゴールで失った2点もその手前のサイドで止めていれば防ぐ事が出来た失点である。前半のような動きが90分通して出来ないと言う、以前から言われている課題が露呈した試合でもあった。
  グループリーグで対戦する各国には強力なサイドアタッカーやストライカーがいる。運動量が落ちる後半に持ちこたえられるのか不安が残った。取り敢えずディフェンスが崩壊したここ数試合の悪い状態から脱し、グループリーグで「格好のつく試合」が出来る態勢になりつつある、と見た方が良いのかも知れない。

  グループリーグ突破を考えると最低1つは勝たなければならない。得点を挙げたセットプレーは相手の虚を突くナイスアイデアだったが、昨日のイングランドの出来ならば、動きの良かった前半の内に流れからもう1点取って欲しかった。
  日本の武器であるセットプレーで相手を欺くアイデアがどれくらいあるか。速いパス回しからどうやって点を取るのか。そして90分通して同じパフォーマンスを維持出来るか。4日に行われるコートジボアール戦でそれらを発揮する事が出来て、初めて明るい展望が見えて来るような気がする。














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2010年05月26日

屈強な男達の戦い!! グループDは混戦模様か? 【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

    サッカーW杯南アフリカ大会グループリーグ展望。4回目は、W杯大陸予選をグループトップで通過したドイツ、セルビア、そして前回大会で躍進を遂げたガーナとオーストラリアが属するグループDについて書きたい思う。

【グループD】
 ドイツ、オーストラリア、セルビア、ガーナ

【グループリーグ日程】
13日20:30 ドイツ×オーストラリア (ダーバン)
13日16:00 セルビア×ガーナ (プレトリア)
18日13:30 ドイツ×セルビア (ポートエリザベス)
19日16:00 ガーナ×オーストラリア (ルステンブルク)
23日20:30 ガーナ×ドイツ  (ヨハネスブルク)
23日20:30 オーストラリア×セルビア (ネルスプレイト)

<ドイツがグループリーグ敗退と言うシナリオは考えられないが…>
  グループDは、8つあるグループの中で面白い展開になりそうな予感がするグループの1つである。どこが決勝トーナメントに進出してもおかしくないだけに、激戦が予想される。
  ドイツ、セルビア、ガーナ、オーストラリア。どのチームもフィジカルに長けており、先日行われた韓国戦を見ていると、ここに日本が入ったら、簡単に吹っ飛ばされそうな強靭な肉体を持つ猛者が揃っている印象がある。

  連続出場を続けているドイツはその間、全ての大会でベスト8以上の成績を残している「W杯成績優秀国」である。経験豊富なベテランに加え、今大会トップ下を担うと目されているエジル選手(ブレーメン)等、若手の台頭もあり今回も上位争いをする為のタレントは揃っている。EURO2008で準優勝、W杯大陸予選も無敗とここまで順調に来ている。グループリーグでよもや落ちる事はないだろう、と言うのが大方の予想だろうしそれに反論するような材料も見当たらない。
  ただ他の3ヵ国の顔触れを見ると、決して楽にグループリーグを突破出来るとは限らない。一歩間違えると、ドイツとてグループリーグ敗退の可能性すらある顔触れである。チームの大黒柱、バラック選手(チェルシー)や正GKのアドラー選手(レバークーゼン)が怪我の為、欠場する事がどこまで影響するのか。(その事が逆に団結力を高める要因ともなり得るが…。)
  仮に2位でグループリーグを抜けると決勝トーナメント初戦でいきなりイングランドと対戦する可能性もあるだけに、1位突破は譲れない所だろう。果たして不屈のゲルマン魂を持つ、今大会参加国の中でも数少ない「純国産チーム」は、どこまで勝ち進む事が出来るだろうか。カギを握る選手として、若くしてトップ下を任されるエジル選手と、所属先のバイエルンでは不振だが、代表戦になるとスイッチが切り替わるクローゼ選手を挙げておきたい。

  今大会初出場となるセルビアだが、前回大会はセルビア・モンテネグロ、その前は「東欧のブラジル」と言われたユーゴスラビアでW杯に出場している。大陸予選ではフランスを押しのけてトップ通過しているだけに「初出場」と言うと少し違和感がある。
  ユーゴスラビアから分裂した国では今回、セルビアとスロベニアが出場し、過去の大会ではクロアチアが1998年のフランス大会で3位になる等、改めて「東欧のブラジル」ユーゴスラビアの伝統が脈々と受け継がれている事が実感できる。
  上に書いたドイツが「純国産チーム」なのとは対照的にセルビアのメンバーは、そのほとんどが国外のクラブチームで活躍している。ビディッチ選手(マンチェスターU)を始めとするDF陣は全員が185cm以上、FWのジギッチ選手(バレンシア)は202cmと高さを武器にしたフィジカルの強さが売りで、テクニックに長けたユーゴスラビアとその点では違う点と言えるだろうか。
  初戦となるガーナも身体能力に優れた選手が多いが、速さに特徴があるチームである。スピードが勝るのか。それともパワーが勝るのか。初戦の結果が、セルビアがグループリーグを突破出来るかどうかのカギを握るような気がする。

  2006年のドイツ大会、アフリカ勢で唯一決勝トーナメントにコマを進めたガーナ。その時のメンバー、エシエン選手(チェルシー)、ムンタリ選手(インテル)、アッピアー選手(ボローニャ)がチームを引っ張る。更に若手注目株のアナン選手(ローゼンポリ)、アサモア選手(ウディネーゼ)の台頭はチームを更に活性化させるだろう。
  豪華な中盤に比べるとディフェンス陣の層、控えの層がやや薄いのが不安材料だろうか。大陸予選では、本大会行きを決めるまでは無失点と組織がしっかりしている事を示したが、ドイツ、セルビアと言ったグループリーグ突破に向けて越えなければならない相手にどこまで通用するか。選手起用を含めてセルビア人のライェバッチ監督の采配にも注目したい。

  前回大会で日本を奈落の底に突き落とし、イタリアを最後まで苦しめるなど衝撃的な活躍を見せたオーストラリア。アジアに転籍してからもその強さは変わらず、大陸予選もグループトップで通過した。
  キューウェル選手(ガラタサライ)、ケーヒル選手(エバートン)等、今回の主力メンバーもその時とほぼ同じであり、フィジカルの強いDF陣も健在である。上手く機能すれば、ドイツと言えどもディフェンスの網を突破するのは容易ではないだろう。
  ただW杯ドイツ大会後の4年間、新戦力の台頭がなかった。選手の高齢化と併せてその点が気懸かりであり、そこが上の3カ国と違う点で見劣りする感は否めない。選手の経験値は高いだけに、どこまでその不安材料をカバー出来るか。「サッカールーズ」が躍動すれば、このグループは混戦に更に拍車が掛かるだろう。

【グループD本紙予想】
1ドイツ  2ガーナ  3セルビア  4オーストラリア

※ガーナとセルビアは初戦の結果次第で逆転の可能性がある。オーストラリアは初戦のドイツ戦で勝ち点を挙げれば、予選突破に望みが出てくる。











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2010年05月25日

世界の荒波に挑む前にアジアの波に飲まれ沈没寸前の岡田丸!! 船体を立て直す術はあるのか?  【サッカー キリンチャレンジカップ】

  サッカーのキリンチャレンジカップ、日本×韓国戦が24日、埼玉スタジアムで行われた。
  W杯南アフリカ大会を控え、国内で行われる最後の代表戦と言う事もあり壮行試合と銘打って行われたこの1戦。しかし、前半6分に先制点を許した日本代表は、その後も韓国の出足鋭いプレスに苦しみ前半リードを許して前半を終えた。後半、足の止まった韓国に対し攻撃を仕掛けるもののゴールを脅かすまでには至らず、試合終了間際、韓国のカウンターからPKを許し、2点目を奪われ壮行試合を勝利で飾る事は出来なかった。

  日本はこの後、スイスで合宿を行いイングランド、コートジボワールと強化試合を行った後、6月14日にW杯グループリーグ初戦となるカメルーン戦に臨む。

【日本×韓国試合結果】
日 本  0−2 韓 国
(得点者)
前 6分 パク・チソン
後45分 パク・チュヨン

<コメント>
  W杯南アフリカ大会の壮行試合と銘打って行われた24日の日韓戦。まさかW杯後も岡田監督でと言う事は無いだろうから、「岡田ジャパン」を国内で見るのは恐らくこれが最後だろう。天気が良くないにも関わらず大勢のサポーターがスタジアムに駆けつけた。
  壮行試合は、内容はともかく結果を出さなければならない。結果を残し、サポーターの前で決意表明を行い気分を良くして決戦の地へ向かって欲しい、と言うのがサポーターの願いだと思う。しかしライバル韓国に対し0−2で敗れ、決意表明を行えなかっただけでなく、1年に2回同じ相手に敗れると言う失態を演じる結果となってしまった。「日本の壮行試合」と言う看板が、「韓国代表をアジアから送り出す壮行試合」と言う看板に架け替えられた瞬間でもあった。

  ボールに対する寄せの速さ、フィジカルの強さ、ゴールに向かっていくスピード、そして何が何でもゴールを狙うと言う姿勢。全てにおいて韓国の方が上回っていた。特に何人かの日本の選手をフィジカルの強さとスピードで振り切って得点を挙げた朴智星選手の先取点は見事と言うほか無かった。プレミアリーグの強豪、マンチェスターUで活躍する朴選手だが改めて格の違いを見せ付けられた。
  韓国は先日ホームで行われたエクアドル戦で勝利を収め、アジアのライバル日本を下した事で気分良く本番を迎える事だろう。

  対する日本は、韓国の素早いチェックの前に攻撃陣が前を向く事が殆ど出来なかった。ディフェンスも韓国のカウンターに脅かされるシーンが目立ち、カウンター対策の成果を見る事は出来なかった。
  今回の試合のように先制点を許す展開は本番でも十分考えられる。ポジションのバランスを取る事やチームコンセプトも大切だが、バランスを崩してでも点を取ると言う姿勢を見せて欲しかった。勝ち点0では先に進めないのだから・・・。

  試合後、岡田監督は進退伺を出したらしいが(会長は続投を明言している。)、本番を直前に控え本来ならチームが上昇ムードにならなければいけないこの時期に、このような事態になった事でチームの士気が下がる事が心配である。代わりの監督を見つける時期はとっくに過ぎた。ここまで来たら選手の奮起、開き直りに期待するしかない。沈みかけている船を何とか立て直して南アフリカに入って欲しいのだが…。











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2010年05月21日

甦ったサッカーの母国!! 「カペッロ軍」はベスト8の壁を破れるか? 【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

   サッカーW杯南アフリカ大会グループリーグ展望。3回目は、カペッロ監督が就任し失意のどん底から這い上がって本大会にコマを進めたサッカーの母国、イングランドや昨年行われたコンフェデレーションズカップで準優勝したアメリカ等が属するグループC。


【グループC】
イングランド、アメリカ、アルジェリア、スロベニア

【グループリーグ日程】
12日20:30 イングランド×米 国  (ルステンブルク)
13日13:30 アルジェリア×スロベニア (ボロクワネ)
18日16:00 スロベニア×米 国 (ヨハネスブルク)
18日20:30 イングランド×アルジェリア (ケープタウン)
23日16:00 スロベニア×イングランド (ポートエリザベス)
23日16:00 米 国×アルジェリア  (プレトリア)

日時は現地時間。日本との時差はおよそ−7時間。

<大方の予想通りイングランドとアメリカがグループリーグ突破か。>

  今回のW杯グループリーグは、どのグループも各国の力が拮抗しており、ポット1に入った「世界の強国」と言えども油断出来ない戦いが続くと見られる。
  その中で、このグループCは数少ない「無風のグループ」と言えるかも知れない。何事も起きなければ、イングランドとアメリカのグループリーグ突破は堅いと見る。(何かが起きるのもサッカーの世界ではよくある事だが・・・。)

  サッカーの聖地、ウェンブリーでの敗退で失意のどん底に落ちこれ以上ない屈辱を受け、EURO2008の舞台にすら立てなかったイングランド。しかし、失意のどん底に落ちたチームをカペッロ監督が救い上げ、W杯予選では因縁の相手クロアチア等を全く問題にせず、難なく南アフリカ行きのチケットを手に入れた。
  チームの前線に今シーズン好調だったルーニー選手(マンチェスターU)、中盤にジェラード選手(リバプール)、ランパード選手(チェルシー)、最終ラインにテリー選手(チェルシー)等、他の世界の強国と比べても遜色ないラインナップであり、ベッカム選手(LAギャラクシー)は怪我で代表から漏れたが、それを差し引いても上位争いの出来る布陣である。
  カペッロ監督の采配と選手が上手く噛み合えば、久々の世界制覇も見えてくるであろうイングランド。しかし、順風満帆と言う訳でもなくテリー選手の不倫騒動による士気の低下や主力の怪我の回復具合など、懸念材料も残っている。そして絶対的な守護神が存在しないと言うウィークポイントは解消されないまま大会に入る事になる。これらの事がどのように影響するのか。グループリーグの対戦国には恵まれた感があるが、決勝トーナメント初戦で対戦するグループDの顔触れは、どこが出て来ても手強い。出来れば最終戦を待たずにグループリーグ突破を決めて決勝トーナメントへの準備に入りたい、と言うのが指揮官の本音なのかも知れない。

  1990年イタリア大会で久々に世界の舞台に立って以来、連続出場を続けているアメリカ。コンフェデレーションズカップでスペインなどを破り準優勝を成し遂げても、大陸予選で「北中米の雄」メキシコを差し置き、トップで通過しても余り騒がれなかった事からも分かる通り、アメリカでサッカーはマイナースポーツである。MLSが設立されメジャースポーツの仲間入りをする素地は出来つつあるが、暫く時間が掛かるだろう。また代表候補選手の多くはヨーロッパでプレーしている。
  大陸予選でトップ通過を果たしたが、その後の親善試合では結果を出せず苦しんでいる。その要因となっている主力選手の怪我の回復具合や怪我の為に出場出来ない選手の穴埋めがどこまで出来ているかがグループリーグ突破のカギとなるだろう。

  1986年のメキシコ大会以来の出場となるアルジェリア。しかし本大会進出までの道のりは険しいものだった。予選最終節のエジプト戦の前に選手を乗せたバスが相手サポーターに襲撃されると言う事件が起き、その後行われたプレーオフ(相手は再びエジプト)は中立地で行われると言う壮絶な戦いを潜り抜けてきた。
  今回のアルジェリアの躍進は、旧宗主国フランスとの密接な関係なくしては語れない。世界的スーパースター、元フランス代表ジダン選手はアルジェリア移民の子である事は有名な話であるが、今回のアルジェリア代表の何人かもフランス出身のアルジェリア移民の子であり、フランスのクラブで育成された選手も多い。近年はアルジェリア代表を選ぶ選手が増えてきているらしく、そのうような事情がレベルアップの一因にもなっているのだろう。
  さて、アルジェリアのチームカラーは固い守備と言えるだろうか。アフリカ最終予選のスコアを見ると、前述の事件後のエジプト戦を除けば、ほぼシャットアウトで相手を下している。固い守備でゴールを守り、数少ない攻撃のチャンスを生かせれば勝機も出てきそうな気がする。「砂漠の狐」は果たして化けるのか。

  前評判は決して高くないスロベニア。しかし、大陸予選でグループ1位となったスロバキアをホームとアウエーの両方で下し、そしてプレーオフでは、あのヒディンク監督率いるロシアを沈めて本大会にコマを進めたのだから侮れない。これと言ったスター選手はいないが、持ち味である堅守速攻を駆使出来れば、ここでも大物食いを果たす事が出来るだろう。32か国中人口最少国の挑戦に注目したい。

【グループC本紙予想】
1イングランド 2アメリカ 3スロベニア  4アルジェリア
 
※イングランドのグループリーグ突破は堅いと思うが、アメリカの仕上がり具合によっては、スロベニア、アルジェリアにもチャンスがあると予想する。














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2010年05月20日

「伝説の選手」が監督となって世界の表舞台に登場!! 再び伝説を作り上げるのか?  【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

   先週末に風邪をこじらせてしまい、記事の更新を控えておりましたが、風邪もほぼ治ったので更新を再開したいと思います。今回は、前回に続きサッカーW杯南アフリカ大会のグループリーグ展望に関する記事です。


   サッカーW杯南アフリカ大会グループリーグ展望。2回目は、選手として数々の伝説を作ってきたマラドーナ氏がアルゼンチン代表監督として世界の表舞台に戻ってきた事で注目を集めているグループB。


【グループB】
アルゼンチン、ナイジェリア、韓国、ギリシャ

【グループリーグ日程】
12日16:00 アルゼンチン×ナイジェリア (ヨハネスブルク)
12日13:30 韓 国×ギリシャ(ポートエリザベス)
17日16:00 ギリシャ×ナイジェリア(ブルームフォンテーン)
17日13:30 アルゼンチン×韓 国 (ヨハネスブルク)
22日20:30 ギリシャ×アルゼンチン(ボロクワネ)
22日20:30 ナイジェリア×韓 国(ダーバン)

<アルゼンチンは難なく突破か。他の3カ国は初戦の出来がカギ>
  
  韓国を除く3ヵ国は過去にW杯1次リーグで同じグループだった事がある。日本が初めてW杯行きのチケットを掴みかけたものの、最後の最後でスルリと手から抜け落ちてしまった1994年アメリカ大会である。初出場のナイジェリアの躍進、マナドーナの薬物使用による大会追放が話題となった。その時はナイジェリアがグループ1位、アルゼンチンがグループ3位で決勝トーナメントに進出した。(当時の参加国は24カ国。)
  何の因果かその3ヵ国が16年の時を経て再びグループリーグで相対する事になった。

  スポーツ紙や雑誌等の戦前の予想を見ると、優勝の呼び声高いアルゼンチン。スペインリーグ得点王メッシ選手(バルセロナ)始め、イグアイン選手(Rマドリード)、ミリート選手(インテル)等、戦力的には文句の付けようがないぐらいタレントが揃っている。にも関わらず南米大陸予選では薄氷を踏む思いでの予選突破だった。チームの浮沈を握っているのは、監督としての力量に疑問符が投げ掛けられているマラドーナ監督の腕次第、と言う事になるだろうか。グループリーグは過去2大会と比べると比較的対戦国に恵まれ、決勝トーナメントでも日程面で余裕がある等、アルゼンチンに風が吹いているような気さえする。真価が問われるであろう一発勝負且つ強豪国との対戦が続く決勝トーナメントで、豊富なコマを有効に使いこなせるか。それとも持て余したまま大会を去るのか。選手として数々の伝説を作ったマラドーナ監督。指導者としてどんな「伝説」を作るのか注目が集まる。

  1990年代、類い稀な身体能力を武器に世界をアッと驚かせたナイジェリア。その頃のメンバーと比べると幾らか小粒になった感じがする。それでも勢いに乗れば、やはりアフリカ独特の身体能力は相手にとって脅威である。安定感に欠けるチームをスウェーデン代表で実績があるラーゲルベック監督がどうまとめるか。最初のアルゼンチン戦の結果が命運のカギを握りそうだ。地元の声援をバックに世界の強国に一泡吹かせる事が出来れば、決勝トーナメント進出の可能性も広がるだろう。


 2001年から指揮を執るレーハーゲル監督が作り上げた堅守速攻のスタイルがチームカラーのギリシャ。戦うからには勿論、3戦全勝を狙うのだろうが、現実的には韓国に勝って残り2試合は守って引き分けでも良し、と言う戦い方になるだろうか。アルゼンチン、ナイジェリア共、攻撃的なチームだけに逆に罠に陥れ易いとも言える。そのシナリオを完成させる為には初戦の韓国戦が重要になる。最初の試合で躓くと次のナイジェリア戦はアウエー状態、最後は格上のアルゼンチン戦とシナリオを書き直すのは困難となるだけに初戦で勝ち点3を拾いたい所だ。センセーションを巻き起こしたEURO2004の再現なるか。

 そして韓国。グループBの顔触れを見ると「世界の強国」、「アフリカ勢」、「堅守が持ち味のヨーロッパ勢」と日本が属するグループEと似ている事から日本とオーバーラップさせながら見ると面白いのかも知れない。パク・チソン選手(マンチェスターU)を始め、欧州、日本等、国外で活躍する選手が多くおり他国と戦える戦力が揃った。日韓大会の恩恵も今大会が最後で、アフリカ勢の活躍次第で次回大会では減らされると言われているアジア枠。何とか最初のギリシャ戦で勝利を収めて勢いに乗ってほしいのだが・・・。

  因縁と願望。色んな思惑が交錯するグループB。生き残る2ヵ国は果たしてどこになるのだろうか。


【グループB本紙予想】
1アルゼンチン 2ギリシャ 3韓 国 4ナイジェリア
 
※初戦でアルゼンチンとギリシャが勝ち点3を上げられないようだと混戦になる可能性もあると予想する。

数字はグループリーグの予想順位。

















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2010年05月14日

今回のシャンパンの賞味期限は長いか短いか?そして開催国の威信は保たれるのか?  【サッカー W杯グループリーグ展望】

  サッカーのW杯南アフリカ大会開幕(6月11日)まで1ヶ月を切った。先日予備登録メンバーを含め日本代表30名が発表されたが、この他の代表国もメンバーが次々と発表され、決戦に向けてムードが高まって来た。

  そこで何回かに分けてグループリーグの展望してみたいと思う。1回目は、前回ドイツ大会で準優勝だったフランス、開催国である南アフリカ等が属するグループA。


【グループA】
南アフリカ、メキシコ、ウルグアイ、フランス

【グループリーグ日程】
11日16:00 南アフリカ×メキシコ  (ヨハネスブルク)
11日20:30 ウルグアイ×フランス  (ケープタウン)
16日20:30 南アフリカ×ウルグアイ (プレトリア)
17日20:30 フランス×メキシコ   (ボロクワネ)
22日16:00 メキシコ×ウルグアイ  (ルステンブルク)
22日16:00 フランス×南アフリカ  (ブルームフォンテーン)

日時は現地時間。日本との時差はおよそ−7時間。

<順当ならばフランス、メキシコ、ウルグアイの争いだが…>
  長いW杯の歴史の中で、開催国がグループリーグで姿を消した例はない。組合せ抽選でシード国が集う第1ポットに入る事もあり、グループリーグでの対戦国は比較的恵まれる傾向にある。南アフリカもその恩恵を受ける権利はあった。
  しかし、昨年12月に行われた抽選でその状況は一変した。欧州予選で最後まで苦しみ抜いて本大会にコマを進め、第1ポットから漏れた前回大会の準優勝国、フランスが運よくここに入った為である。フランスの関係者、サポーターは内心喜んだ事だろう。シード国枠から漏れたフランスが「シード国」扱いとなってしまったのだから、南アフリカにとっては皮肉な抽選結果となってしまった。
  
  この顔触れを見て、実力的にはフランスが一歩先を行き、残る1枠をメキシコとウルグアイが争い、南アフリカは草刈り場的な存在になる可能性が高い、と言うのが大方の予想だろう。

 1998年の栄光、2002年の屈辱、そして2006年の予想外の躍進と浮き沈みの激しい戦いを繰り広げているフランス。その中心には世界的スパースター、ジダン選手の存在があった。しかし彼が引退した後、リベリー選手(バイエルン)やグルキュフ選手(ボルドー)など可能性を秘めた選手が現れてはいるものの、ジダン選手に肩を並べるまでには至っていない。W杯ドイツ大会以降のフランス代表の戦績を見ると、いかにジダン選手の存在が大きかったが分かる。
  EURO2008でも良い所無くグループリーグで姿を消す等、強調材料が無い事から、今大会も前回同様、前評判は決して高くはない。グループリーグで戦うメキシコ、ウルグアイとも骨っぽい相手で簡単には行かないだろう。とは言え、早々と舞台から降りると予想されながら、知らない内に上位にひょっこり顔を出し、ファイナルまで残った前回のドイツ大会の再現もあるような気もして、掴みどころの無いチームである。色々と批判さながら2004年から代表の指揮を執っているドメネク監督は、実は強運の持ち主なのかも知れない。
  
  対するメキシコ、ウルグアイは共にヨーロッパ等国外で活躍している選手がチームの中心である。特にウルグアイのフォルラン選手(A・マドリード)は、先日行われたヨーロッパリーグ決勝で活躍するなど好調である。成長著しいスアレス選手(アヤックス)との2トップが機能すれば、他チームにとっても脅威になる。
  メキシコはこれと言った大物はおらず、ベテラン頼みである感は否めない。しかし予選の戦い方は熟知しているチームである。本番に向けてきっちり仕上げて来るだろう。

  さて、最後に開催国の南アフリカ。普通に考えれば蚊帳の外に追いやられる立場である。しかしそこは地元開催であり、確たる証拠は無いが、開催国は決勝トーナメントに進めると言うジンクスもある。何が起きるか分からない。開幕試合となるメキシコ戦で予想を覆す結果を残し、波乱の主役に躍り出る事が出来るか。まずは名将パレイラ監督の采配に注目したい。

  南アフリカを除いた3カ国は、何れも予選で苦戦を強いられながら本大会出場を果たした。このグループリーグでも苦しむ事になるのか。そして、そのキャスティングボードを握っているであろう地元南アフリカが大方の予想を裏切り、ブブゼラの渦に巻き込んでこれら3カ国を沈めるのか。無風のようで、実はそうはならないような気がするグループAである。

【本紙予想】
1フランス 2ウルグアイ 3メキシコ 4南アフリカ
※2〜4位は得失点差の勝負になると予想する。

数字はグループリーグの予想順位。














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2010年05月11日

ビックリするようなサプライズは起きず!!次々と襲う荒波にどう立ち向かうか「第二岡田丸」!!  【サッカー W杯日本代表発表】

 サッカーのW杯南アフリカ大会に臨む日本代表23名が10日、日本サッカー協会から発表された。
  メンバーには中村俊輔(横浜FM)、遠藤保仁(G大阪)らの主力メンバーに加え、GKの川口能活(磐田)、矢野貴章(新潟)、森本貴幸(カターニア/イタリア)らがメンバー入りした。
  けが人が出た場合に変更が可能な予備登録メンバー7名は12日に発表される。
 
  日本代表は24日、韓国戦(埼玉スタジアム)と壮行試合を行った後、スイス合宿に出発し、30日にイングランド戦(グラーツ/オーストリア)、6月4日にコートジボワール戦(シオン/スイス)を行い南アフリカ入り。14日にW杯本大会の初戦となるカメルーン戦に臨む。

【日本代表メンバー】
◎GK
楢崎正剛(名古屋グランパス)
川島永嗣(川崎フロンターレ)
川口能活(ジュビロ磐田)

◎DF
中澤佑二(横浜F・マリノス)
田中マルクス闘莉王(名古屋グランパス)
今野泰幸(FC東京)
岩政大樹(鹿島アントラーズ)
駒野友一(ジュビロ磐田)
長友佑都(FC東京)
内田篤人(鹿島アントラーズ)

◎MF
中村俊輔(横浜F・マリノス)
遠藤保仁(ガンバ大阪)
中村憲剛(川崎フロンターレ)
稲本潤一(川崎フロンターレ)
阿部勇樹(浦和レッズ)
長谷部誠(ボルフスブルク/ドイツ)
本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア)
松井大輔(グルノーブル/フランス)

◎FW
岡崎慎司(清水エスパルス)
玉田圭司(名古屋グランパス)
大久保嘉人(ヴィッセル神戸)
矢野貴章(アルビレックス新潟)
森本貴幸(カターニア/イタリア)

太字は2006年W杯ドイツ大会メンバー

<コメント>
  W杯南アフリカ大会開幕までおよそ1ヶ月。各国の代表メンバーが次々発表されムードが高まりつつあるが、南アフリカでオランダ等と対戦する日本代表23名も昨日発表された。

  代表発表と言うと、かつて第1次岡田政権時のカズこと三浦知良選手や、トルシエ政権時の中村俊輔選手が代表から漏れた事で物議を醸し、何かサプライズがある事を想起させるようなイベントになったが、今回選ばれたメンバーを見ると概ね予想された選手が名を連ね、いわゆる「サプライズ」は無かった。
  今年に入り東アジア選手権等の不甲斐ない成績から、解任論が騒がれ続けた指揮官が交代することなくそのままなのだから、ビックリするようなサプライズが起きないのも当たり前だろうか。発表前から名が挙がっていたジュビロの前田選手やアントラーズの小笠原選手は選ばれなかったが、これまであまり招集しされる機会が無かった事を考えると驚く事でもないような気がする。またGKで川口選手が選ばれたが、これまでの代表での豊富な経験が買われ、チームのまとめ役を期待されての選出だろう。サプライズと言うにはインパクトが弱い気がする。
  何はともあれ選ばれた選手を応援するのみなのであるが、顔触れを見て気掛かりな事が1つ。前回のドイツ大会で交代枠3人の重要性をいやと言うほど思い知らされたが、スタメンと思われる選手とそれ以外の選手にややギャップがあるように思える。ベンチに座っている面々を見て、いつ出てくるか相手が疑心暗鬼にかられるような選手は見当たらない。岡田監督は森本選手をジョーカー役に指名するようだが、通常トランプにはジョーカーが2枚入っている。もう1枚欲しい所だ。個人的には、海外でのプレー経験が豊富で今シーズン好調な清水の小野選手がその役割を担えば面白いとも思ったのだが、代表から遠ざかっている事もあり、いきなり輪の中に入ってフィットさせるには時間がなさ過ぎるだろうか。
 さて、このメンバーで決戦の地に乗り込む岡田ジャパン。アジア最終予選後の戦いぶりを見ると前回同様、厳しい戦いの連続になると言わざるを得ない。エトー、ベントナーと言った決定力のあるストライカーを擁するカメルーン、デンマーク、そしてチャンピオンズリーグで見事なパフォーマンスを見せているオランダの攻撃陣相手にどこまで日本のサッカーをさせてもらえるのか。
1998年、世界に向けて処女航海に旅立った「第1岡田丸」は、経験した事の無い荒波に飲まれフランスの地で沈んだ。今回、それ以上の荒波が待ち受けるであろう「第2岡田丸」。果たしてどのように世界に立ち向かうのだろうか。

















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2010年05月06日

2大巨頭の一騎打ち!!他は出る幕無し?  【サッカー 欧州主要リーグの状況】  

 2010年W杯南アフリカ大会を約1ヵ月後に控え、各国の代表メンバーが発表され始め、日本代表も10日に発表される。また、ヨーロッパ各国リーグも終盤戦を迎え、いよいよW杯モードへとシフトして行こうとしている。
 さて、サッカーのヨーロッパ主要リーグの状況を紹介するシリーズ。4回目となる今回はスペインのリーガエスパニョーラの状況について紹介したいと思う。(一応、今回が最終回の予定。)


【リーガエスパニョーラ順位5月5日現在】

1 バルセロナ     93
2 レアル・マドリード 92
3 バレンシア     68
4 セビリア       60
5 マジョルカ     59

数字は勝ち点

   
  2006年ドイツW杯以降、EURO2008での代表の優勝、そして2008年−2009年シーズンでのバルセロナのチャンピオンズリーグ制覇等、今やサッカーの世界で中心的存在となりつつあるスペイン。そして今シーズン、チャンピオンズリーグの決勝の舞台はレアル・マドリードの本拠地であるサンティアゴ・ベルナベウ。スペインの力を誇示するのにこれ以上ない舞台が整ったが、決勝トーナメントに進出した「2大巨頭」、レアル・マドリードとバルセロナは共にこの舞台を見ずして姿を消した。両チームとも世界トップクラスの選手を揃えながら最後の大舞台に残れない所に、サッカーの難しさや面白さがある。

  さて、プリメーラ・ディビシオン(1部)の状況を見ると、ここ数シーズンと同様、レアル・マドリードとバルセロナの一騎打ちとなっており、3位のバレンシアにおよそ30ポイント近く差を付けている。他国のリーグでは信じられないような状況であるが、とにかくこの両チームが最終節まで優勝争いを演じる事になる。両チームとも残された獲得可能なタイトルがこの国内リーグのみとなっている為、残り2試合を必死に戦う事だろう。5月8日に行われるバルセロナと、次回チャンピオンズリーグ出場権を争うセビリアが対戦するが、ここが1つのヤマになるのではないだろうか。この試合を乗り切り、他の試合で取りこぼしが無ければそのままバルセロナが逃げ切るような気がするが果たして…。














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2010年04月30日

モウリーニョ作 「カテナチオ多国籍軍バージョン」カンプ・ノウで完成!?  【サッカー  欧州チャンピオンズリーグ準決勝第2戦】

   ヨーロッパクラブチャンピオンを決めるサッカーの欧州チャンピオンズリーグ準決勝第2戦が27日、28日行われ、バイエルンとインテルが勝ち進み、5月22日にレアル・マドリードの本拠地、サンチャゴ・ベルナベウで行われる決勝で対戦する事になった。

  リヨン×バイエルンは、オリッチ選手がハットトリックの活躍を見せたバイエルンがリヨンを圧倒した。バイエルンの決勝進出は9季ぶり。

  バイエルン×インテルの注目の1戦は第1戦同様、守りを固めたインテルが連覇を狙うバルセロナの攻撃を終盤の1点にしのいで退けた。インテルの決勝進出は38年ぶり。


【欧州CL準決勝第2戦結果】
バイエルン   3−0  リヨン
    (2試合合計4−0)
(得点者)
前26分 オリッチ(バイエルン)
後22分 オリッチ(バイエルン)
後32分 オリッチ(バイエルン)


バルセロナ  1−0  インテル
   (2試合合計2−3)
後39分  ピケ(バルセロナ)


<コメント>
   ヨーロッパクラブチャンピオンを決める欧州チャンピオンズリーグのファイナリストが決まった。
  まずバイエルン×リヨンの一戦は、オリッチ選手がハットトリックを決める活躍を見せ、地力に勝るバイエルンが第1戦に続いて勝利を収めた。一方、この大会でレアルマドリードを破り注目の的となったリヨンだったが、バイエルンと相対した2試合はその時のような強さは感じられなかった。ホームでの第2戦ははクリス選手の退場による数的不利もあって地の利を生かす事が出来ず、ここで姿を消す事となった。

  そして、昨シーズンの国内リーグチャンピオン同士の対決となったバルセロナとインテルの第2戦。ホームでの第1戦でゴール前に「鉄の壁」を施したインテルのディフェンスは、カンプ・ノウでも健在だった。前回以上に相手にボール支配権を相手に与え、とにかくゴールを割らせない戦術で、バルセロナの猛攻を終盤の1点に抑えた。モウリーニョ監督曰く、「最も美しい敗戦」とこの試合を評していたが、まさにその通りだったと言えるだろう。これほど称賛される負けも珍しいよう気がする。
  一方、連覇の夢破れたバルセロナ。「カンプ・ノウで盛大なパーティーを」と関係者もサポーターも意気込んで臨んだ2戦目だったが、最後までインテルの鉄の壁を破る事は出来なかった。メッシ、イブラヒモビッチなどきら星の如く輝く攻撃陣をもってしても、連覇と言う偉業を達成する事の難しさを実感させらされる試合だった。

  さて、決勝の地であるサンチャゴ・ベルナベウに駒を進めたインテルとバイエルン。決勝トーナメントが始まる前、この組合せを予想出来た人はさほど多くなかったのではないだろうか。スペインの強豪もプレミア勢も残らなかったファイナルの舞台。攻撃力のあるバイエルンに対し、モウリーニョ監督は再び鉄の壁で対抗するのか。(今度は一発勝負なので、それだけでは勝利を手繰り寄せる事は出来ないのだが…。)バルセロナ時代の師弟対決となる戦いに注目したい。








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→バルセロナ時代の師ファンハール監督率いるバイエルンにインテルのモウリーニョ監督はどんな戦術を仕掛けるのか興味深い、と思う方はクリックをお願い致します。
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