昨年のこの大会優勝校の山梨学院大付属(山梨)と86回大会優勝校の流通経大柏(千葉)の一戦は流通経大柏が逆転で勝利を収め、2回目の優勝に一歩近付いた。
この他、立正大淞南(島根)、久御山(京都)、滝川二(兵庫)が勝利を収め、8日、国立競技場で行われる準決勝にコマを進めた。
第89回全国高校サッカー選手権大会は8日に準決勝、10日に決勝が何れも国立競技場で行われる。
【第89回全国高校サッカー選手権大会準々決勝結果】
流通経大柏(千葉) 2−1 山梨学院大付(山梨)
立正大淞南(島根) 2−2 西武台(埼玉)
(P.K5−4)
久御山(京都) 1−1 関大一(大阪)
(P.K4−3)
滝川二(兵庫) 3−0 日章学園(宮崎)
【準決勝(8日)組合せ】
流通経大柏×久御山
滝川二×立正大淞南
<コメント>
年末から年始にかけて様々な学生スポーツが行われている。箱根駅伝、高校ラグビー、高校サッカー等など。それらに加えて今年から、従来春に行われていた高校バレーが3年生が出場出来るようにと、この時期に移行して来た。まさに正月の風物詩である学生スポーツ。今年も各地で熱戦が繰り広げられている。
そんな中、首都圏各地で行われている全国高校サッカー選手権大会は準々決勝までが終わり、いよいよ高校でサッカーを志す者にとって「聖地」である国立競技場の舞台に立つ4校が決まった。この中に将来を嘱望され、イングランドの名門アーセナルへの入団が決まっている宮市選手擁する中京大中京や同じく有望株の柴崎岳選手擁する青森山田が勝ち残っていない所が一発勝負の高校サッカーらしいと言えるだろうか。
前回大会の記事でも書いた記憶があるが、Jリーグが創設され各地にクラブチームが設立された事もあり、それまであった地域間格差は完全に無くなった。今大会も確かに有力校は残っているが、一方で、過去目立つような成績を残していない山陰の高校が初めて国立の地を踏む事や、ここ数年の優勝校は初めての優勝である事ががそれを物語っている。山陰勢のベスト8進出は71回大会の米子東(鳥取)以来だろうか。その時の監督さんが「うちがベスト8に進んで良いのか。」とインタビューで恐縮しきっていたような覚えがある。
逆にかつて「サッカー王国」、「サッカーどころ」と言われた地域の代表校が勝ち上がる事は格差が無くなった事により難しくなった。サッカーでは象徴的な存在である静岡勢の優勝は74回大会の静岡学園を最後にそれ以来、決勝に進む事もままならない状況である。恐らくこの傾向は今後も続くと思われる。指導者、選手の力量そして両者のサッカーにかける情熱があればどの地域、高校でも全国大会出場、そして聖地である国立の舞台を踏む事は可能なのかも知れない。(勿論、それらが例えあっても叶わない可能性もあるのだが・・・)
さて、今大会ベスト4にコマを進めた4校。流通経大柏以外は頂点に立てば初めての事となる。今大会も初優勝校が出るのか。それとも激戦区千葉を勝ち抜いた流通済大柏が2回目のチャンピオンとなるのか。大会はクライマックスを迎えようとしている。

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