またもう1つ注目されたACL出場権争いは、残り2つのチケットをG大阪とC大阪の関西勢が獲得した。前節終了時点で2位だった鹿島アントラーズはモンテディオ山形と引き分け4位に転落しJリーグでのACL出場権を逃した。
【JリーグJ1第34節試合結果】
C大阪 6−2 磐 田
京 都 2−0 FC東京
山 形 1−1 鹿 島
横浜FM 0−2 大 宮
名古屋 2−1 広 島
清 水 0−3 G大阪
仙 台 1−1 川 崎
浦 和 0−4 神 戸
新 潟 3−1 湘 南
左側がホーム
【JリーグJ12010年シーズン最終順位】
1名古屋 72
2G大阪 62
3C大阪 61
4鹿 島 60
5川 崎 54(得失点差+14)
6清 水 54(得失点差+11)
7広 島 51(得失点差+7)
8横浜FM 51(得失点差+4)
9新 潟 49
10浦 和 48
11磐 田 44
12大 宮 42(得失点差−6)
13山 形 42(得失点差−13)
14仙 台 39
15神 戸 38
16FC東京 36
17京 都 19
18湘 南 16
太字はACL出場権獲得クラブ。赤字はJ2に降格するクラブ
<コメント>
第34節が行われる前の11月30日。今シーズンの戦いがまだ残っている中で、Jリーガーとして1つの節目を迎えた選手が今年も数多くいる。来シーズンの年俸0円、つまり戦力外通告を受けた選手の事である。チームの主力であり代表経験もある松田選手、山瀬選手を始め大量の選手に戦力外通告した横浜Fマリノスが大きく取り上げられた。そんな状況で迎えた最終節。山瀬選手も松田選手もピッチに立った。非情ではあるのだが、明日どうなるか分からない状況でも戦わなければならないプロの世界。選手の心中、いかばかりか。
試合終了後に行われたチーム関係者の挨拶では、大量解雇に反発する横浜Fマリノスのサポーターからブーイングが起こったようだ。またJ1残留を目指す神戸に良い所無く敗れた、フィンケ監督が退任する浦和レッズでも同様の現象が起きた。毎年の事ではあるが、悲喜交々の最終節を象徴するシーンである。
さて、第34節が行われたJリーグJ1は今シーズンの全日程を終了した。上位陣は名古屋、G大阪、C大阪と西日本のクラブが占めた。4連覇の夢破れた鹿島はリーグでのACL出場権を逃し、天皇杯で最後の1枠を目指す事となった。この他、一時は優勝争いを演じた清水や川崎は終盤に失速しACL出場権が獲得できるベスト3に食い込む事は出来なかった。2010年シーズンは西高東低の勢力図となった。
そして、残れば天国落ちれば地獄のJ1残留争い。降格圏である16位の位置ながら、28節からしぶとく勝ち点を拾い続け調子を上げて来た神戸が、最後の浦和戦でも勢いの差を見せつけ4−0と圧勝。最後に逆転しJ1残留を決めた。
一方、J1残留圏内をキープしながら、最終節で引っくり返されたFC東京。権田選手、今野選手と言った代表クラスの選手を多く抱え本来ならこの位置で戦うクラブではないと思うのだが・・・。言い訳にしてはいけないのだろうが主力選手に怪我人が出た事、それと監督交代もあって歯車が狂ったままシーズンを終えてしまったと言えるだろうか。クラブの主力選手が残るのか。それともJ1の他のクラブに移籍するのか。1年でJ1に戻る事を願うであろうサポーターにとっては、勝ち残っている天皇杯の結果と共に気を揉む日々が続きそうだ。
これで来シーズンのJ1は首都である東京をホームタウンとするクラブが存在しない事となった。その代わりJ1の灯火が消えていた九州に再びそれが点く事になる。首都をホームタウンとするクラブがトップリーグに存在しない国は珍しいとの事。主要なリーグでは、ヘルタ・ベルリンが今シーズン2部に降格したドイツ・ブンデスリーガぐらいだろうか。
最後に劇的なシナリオが用意されていた2010年のJリーグJ1。2011年は果たしてどんなドラマが生まれるのだろうか。

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