試合は中日が初回に和田選手の犠牲フライで先制点を上げた。しかしその裏千葉ロッテが中日先発の中田(賢)投手に集中打を浴びせ4点を奪い逆転に成功すると、中盤の4回、5回にもホームランや連打等で計5得点を追加し試合を決めた。投げてはペン投手が1失点と好投したのが光った。
千葉ロッテが2005年以来となる日本一に王手を掛けた日本シリーズは、第6戦(6日)から舞台を再びナゴヤドームに移して行われる。
【日本シリーズ第5戦試合結果】
中 日 1 0 0 0 0 1 0 2 0 4
ロッテ 4 0 0 2 3 0 1 0 x 10
【勝】 ペン 1勝 0敗 0S
【負】 中田賢 0勝 1敗 0S
<コメント>
日本シリーズのような短期決戦では、緩慢なプレーや1つのエラー、得点チャンスを逸する事が、シリーズ全体の流れを決めてしまう事がある。今回のシリーズではロッテが終盤、勝ち越すチャンスを何度も掴みながらモノに出来ず逆に中日に勝ち越しを許し敗れた第4戦が、まさにその最たる例である。落合監督が、下手な野球を選手にやらせてしまいつつもこの試合をモノにした事でうまく流れに乗れるだろう、と試合後のインタビューで語っていたのも分かる気がする。他に第2戦で打ちまくった中日の勝ち方もきっかけの1つになるだろう。
ところが複数の野球解説者が語るように、今回のシリーズはその日その日の試合で一旦リセットされる、流れが見えない展開となっている。
一昨日(3日)の試合は4時間超に及ぶ長丁場となったが、その試合を制した中日が、上に書いた通りシリーズの流れを掴んだかに見えた。しかし、それは第5戦の1回表で途切れる結果となった。勢いのつく勝ち方をした中日だったが、先発の中田(賢)投手が早々ととロッテ打線に捕まり主導権を保持する事は出来なかった。
一方、勝ち試合とも言える第4戦を落としたロッテだったが、気落ちすることなく第5戦も得意の集中打であっさり逆転すると、中盤にも本塁打や連打で得点を重ね「この試合での流れ」を掴んで勝利を手にした。また、ペン投手がどこまで放るかも焦点の1つだったが、適度に荒れていたのと中日との対戦が初めてだったのが功を奏し、初回の1失点だけで中継ぎにバトンを渡したのは大きかった。
この結果、先に王手を掛けたのは千葉ロッテ。打線が繋がり、残り2戦はポストシーズン負け知らずの成瀬、渡辺(俊)投手が控える。流れは千葉ロッテに傾いていると言えるが、上に書いた通り、一旦流れがリセットされる傾向にある今シリーズ。中日も不振だったブランコ選手に当たりが戻り、中継ぎ陣のリフレッシュも出来、しかも地元名古屋での試合と、まだ何か起きそうな要素が多くある。
流れの読めない今年の日本シリーズ。最後にどんなシナリオが用意されているのだろうか。

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