準決勝第1試合の興南(沖縄)×報徳学園(兵庫)。序盤に5点を奪われた興南だが中盤、打ちあぐねていた報徳学園の大西投手を攻略し徐々に点差を詰め、7回に逆転した。
今大会注目の東海大相模一二三投手、成田の中川投手の投げ合いとなる可能性もあったは第2試合は、連戦の疲れからか両投手とも制球に苦しみ点の取り合いとなった。結局、全員安打で成田のエース、中川投手を打ち込んだ東海大相模が勝利を収めた。
春夏連覇を狙う興南か。それとも40年ぶりの優勝を狙う東海大相模か。大会最終日となる21日に深紅の大優勝旗を懸けて決勝が行われる。
【大会第14日試合結果】
興 南 0 0 0 0 3 1 2 0 0 6
報 徳 1 4 0 0 0 0 0 0 0 5
東海相模 2 0 1 0 4 3 0 0 1 11
成 田 0 0 5 1 0 0 0 1 0 7
【大会第15日対戦カード】
◎決 勝
興 南(沖 縄)×東海大相模(神奈川) (13時試合開始予定)
<コメント>
各都道府県の代表49校が深紅の大優勝旗を目指して熱戦を繰り広げてきた夏の全国高校野球もいよいよファイナルを迎えた。
そのファイナルの舞台に立つのは、春夏連覇の偉業に挑む興南(沖縄)と激戦区神奈川を勝ち抜き33年ぶりに聖地に戻って来た東海大相模(神奈川)の2校。
春以降、厳しくなった各校のマークをかいくぐりここまで辿り着いた沖縄の興南。圧倒的な強さで勝ち抜いたと言う印象は余りないが、ここぞと言う時の集中力と、決して本調子とは言えないながらも要所を締めて来たエース島袋投手のマウンドさばきを見ていると、この世代の中では完成度が最も高いチームと言えるだろう。
一方、東海大相模が春以降、投球フォームを変えた一二三投手がクローズアップされた。この大会はフォームを変えて間もない事もあってか、好不調の波が激しかったが、打線がそれをカバーする活躍を見せた。
さて、決勝の舞台。ここまでほぼ1人で投げて来た互いのエースの疲労度と好調な打線を考えると、点の取り合いになる事が予想される。序盤に苦しむ傾向にある興南の島袋投手を、早い回から東海大相模が攻略するような試合展開になれば最後まで縺れる可能性がある。逆に興南が先手を奪うようだと、グッと連覇に近づくと言えるだろうか。春のセンバツでは注目されながら、その時は明暗を分ける結果となった両エースがどこまで我慢出来るかもポイントになりそうだ。
全国およそ4千校が参加して行われた「筋書きのないドラマ2010夏」。残った2校が果たしてどのようなシナリオを描くのか。どちらも悔いのない試合をして欲しいと思う。
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