前回はフィギュアスケートの見所などについて書いたが、今回はスピードスケートの展望や見所について書きたいと思う。
【「お家芸」復権に向けて・・・強敵多く混戦必至か?】
経験豊富なベテランから突如現れたスーパー中学生まで、バラエティーに富んだメンバー構成となったスピードスケートの代表。短距離を中心に1984年のサラエボ大会から獲り続けて来たメダルも前回のトリノ五輪は、メダルなしに終わった。失った誇りを取り戻すべく、バンクーバー大会でメダル獲りに挑む。
まずは短距離陣。男子は前回大会も出場した加藤、長島、及川選手が控える。何れの選手もトリノでは悔しい思いをいている事から期するものがあるだろう。その前に立ちはだかるのは今シーズン、W杯ポイントで上位を占めた韓国の2選手だろうか。ショートトラックでは各大会で強さを見せ付けているが、ダブルトラックでも虎視眈々とワンツーフィニッシュを狙っている。他には1000mなど複数の種目でメダルを狙うアメリカのデービス選手等が優勝争いに加わるだろうか。実績の加藤、長島、現地に入って好調な及川がどこまで食い込めるか。他には、これが最後のオリンピックになると見られる地元カナダのウォーザースプーンの滑りに注目したい。過去、数々のタイトルを獲得するもオリンピックでは金メダルに届かない同選手だが、最後を飾る事が出来るか。
女子は、トリノ五輪経験者の吉井選手、昨年の全日本距離別選手権で3種目を制した小平選手にメダルの期待が懸かるが、ドイツのジェニー・ウォルフ選手や中国の王選手、韓国の李選手など今シーズンのW杯で上位を占めた選手が強力なだけにどこまで割って入る事が出来るか。
男子も女子も他国に有力な選手が多く厳しい戦いを強いられると思うが、スタートからゴールまで寸分の狂いも許されないスプリント戦。思わぬ伏兵が登場し、あっと驚く結果になる可能性もある。果たしてどんな展開になるだろうか。
一方の中・長距離はヨーロッパ勢が強く、日本勢は苦戦するだろう。W杯女子3,000mのポイントで上位に食い込んだ穂積選手がどこまで迫れるか。また、カナダでも注目を集めている「スーパー中学生」高木選手の滑りにも注目したい。
その他では上にも書いたアメリカのデービス選手が5種目の出場権を持っているが、1980年のレークプラシッドオリンピックで完全制覇した同国の英雄、エリック・ハイデン選手の再来なるか注目される。

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