2011年03月04日

入試問題流出に思う   【時事ネタ  入試問題流出】

  今回は久々に時事ネタを取り上げたいと思う。今日熊本では許し難い事件が発生したが、ここでは、昨日まで各マスコミで大きく取り上げられていたこの問題について・・・。


 


    1〜3月は大学入試のシーズン。入試は高校、場所によっては中学でもある訳だが、大学入試が最もクローズアップされる姿は今も昔も変わらない。
    その大学入試の舞台で起きた今回の事件。逮捕されたのは19歳の予備校生だった。不正行為を働いた本人が悪いとか、きちんと監督していなかった大学も悪い等、様々な意見が飛び交っている。間違っていけないのは今回の逮捕容疑がカンニング行為そのものではなく、その疑いが指摘された事によって答案用紙の確認作業等、本来やらなくても良い作業を大学側に強いた事(偽計業務妨害)に対するものである、と言う事である。カンニングは確かにやってはいけない行為たが現状、日本で罰する法律は存在しない。

   さて今回の事件。容疑者となった少年の素性を見ると浪人経験者としてはその心情が分からなくもないのだが、やってはいけない行為であるのは当然の事である。合格したいと思っているのは真面目に取り組んで来た他の受験生も同じ気持ちである。猛省し出直して欲しい。
   その一方で、今回の事件のマスコミの取り上げ方はあまりにも異常であるとも感じた。舞台は名の知れた大学、しかも手口が新手且つ巧妙だったと言う事もあってか、まるで凶悪犯であるかの如く(受験生にはそう見えてしまうかも知れないが)連日報道されていたが、専門家の話によるとこの後驚くような供述が出ない限り裁判沙汰にはならない、つまり起訴するのは難しいとの事だ。本人に反省の態度が見られるとも伝えられている今回の事件。報道の大きさと、処罰されるであろう内容のギャップを考えると、そんな事件を追っかけるより報道すべき大事な事が他にあると思うのだが・・・。

  これに対して被害を受けたと訴えた大学側は監督体制に問題はなかったとコメントしているが果たしてそう言い切れるだろうか。事は現実に試験会場で起きたのである。上に書いた通りカンニングに関する刑事罰は存在しない。裏を返すと試験を主催する大学側の自治に委ねられていると言えると思うのだが、それが十分果たせたのか検証する必要はあるだろう。
   以前仕事柄、大学入試の監督官補助を何度かやった事がある。20年近く前の話なので細かい事は覚えていないが、気持ち悪いくらい受験生が同じような動作をしている姿が今でも頭に焼き付いている。この容疑者が受けた試験会場の規模や人員がどの程度だったのか分からないが、少しでも違ったしぐさや動きをすれば目に付くような気がするのだが・・・。携帯と言う、当時はなかった機器が登場し難しい面はあるのかも知れないが、外部流出に対する危機意識が欠けていたようにも思える。

  そして今回の事件ではもうひとつ我々に警鐘を鳴らした事柄がある。匿名だからと気軽にインターネットの掲示板等に書き込む人は多いかも知れないが、例え見た目には匿名性が保たれていようと、調べれば記載者個人を特定する事は難しい事ではない、と言う事を忘れてはならない。便利なツールはであるがモラルを守らなければとんでもない方向に行ってしまう。こう言う事は然るべき場できちんと教育すべき事だと思う。その為に数年前に履修問題で騒がれた「あの教科」があると思うのだが、そこまで教えていないのだろうか。











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posted by スポーツ職人201X at 23:43| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(26) | 時事などスポーツ以外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする