優勝したトランセンドは3月に行われるドバイ国際競走の出走を予定しており、そこで世界制覇を目指す。
【第28回フェブラリーS競走成績】
1着 トランセンド 藤田伸二 1分36秒4
2着 フリオーソ デムーロ
3着 バーディバーディ 池添謙一
4着 ダノンカモン リスポリ
5着 マチカネニホンバレ クラスト
<コメント>
2011年JRA最初のGTレースであるフェブラリーSが20日東京競馬場で行われた。JRAのGTレースと言うと桜の咲く頃に始まり、冬枯れの寒さの中でその年応援した馬の馬券を握り締め絶叫すると言うイメージが個人的にあり、この時期にGTレースと言われてもピンと来ないと言うのが率直な気持ちなのであるが、ダート王を決める重要なレースである事に変わりはない。
さて今年のフェブラリーS。注目は昨年のジャパンカップダートを制しこの後、ドバイへ向かう予定となっているトランセンドがどんな走りを見せるかだったが、評判通りの走りを見せGT2連勝を飾り、招待されているドバイのレースへ向け弾みをつけた。
スタートからハナを奪うと最後の直線でも脚色が衰えるどころか、更に加速し後ろから追い込んで来たフリオーソら他馬を寄せつけなかった。エスポワールシチー等の有力馬が出走しなかった事もあり、ドバイへ遠征する同馬にとっては負けられない1戦だったが、あっさりミッションをクリアした。
そして馬の強さもさる事ながら手綱を取った藤田騎手の騎乗ぶりも見事だった。フサイチコンコルドでのダービー等、これまで数々のGTタイトルを獲得し、競馬ファンなら誰でも知っている名ジョッキーであるが、この土、日の開催での騎乗はこのレースのみだった。恐らく多くの騎乗依頼があったと思うが負けられないこの1鞍に賭け、しかも1番人気を背負うプレッシャーの中で勝利をモノにする姿にプロ魂を見たような気がした。
JRAのダート2大レースであるジャパンカップとフェブラリーSを制し、堂々とトバイに乗り込むトランセンド。他に出走を予定している女傑ブエナビスタや、最強と言われる4歳勢の代表格であるヴィクトワールピサ共々3月に行われる競馬の祭典でどんなパフォーマンスを見せるのか。この先が楽しみである。

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