川内選手は日本人トップの2時間8分36秒でゴールし、代表内定基準タイム(2時間9分30秒)を切ったため、代表に内定した。
レースは大会記録を上回るハイペースで展開。藤原新選手ら有力選手が次々と脱落する中、集団をけん引したメコネン選手が、33キロ過ぎにスパートを仕掛けると、一気に後続を引き離し、一度も先頭を譲らずにトップでゴールした。
また3位に入った川内選手は、初マラソンの尾田選手(トヨタ自動車)を40キロ付近で捕え、日本人トップに入った。
【東京マラソン男子結果】
1位 ハイル・メコネン(エチオピア) 2時間7分35秒
2位 ポール・ビウォット(ケニア) 2時間8分17秒
3位 川内優輝(埼玉陸協・日本) 2時間8分37秒
4位 尾田賢典(トヨタ自動車・日本) 2時間9分 3秒
<コメント>
東京マラソンが市民マラソンに生まれ変わって5回目の今回。夏に韓国で行われる世界選手権の代表選考会を兼ねたこのレースで、そのキップを手にしたのは実業団に所属している選手ではなく、普段は公務員として働いている市民ランナー、川内選手だった。市民ランナーと言っても箱根駅伝で学連選抜の一員として出場経験があり、昨年のこのレースでも4位に入るなど実績を残している。また大学卒業時には実業団からの誘いもあったと言う事で、決して突然現れたと言う感じではないと思うのだが、指導者がおらず練習環境が制約されている中、男子マラソンで久々に出た2時間8分台と言うタイムも含めて素晴らしい走りだった。実業団の選手には負けないと言うハングリーさがもたらした今回の結果だったと思う。反対にこの結果を受けて練習環境が整っている実業団所属の選手、関係者は衝撃を受けた事だろう。
かつてオリンピックでメダルが期待されるほど強かった男子マラソン。しかしスピードとスタミナ両方が要求される傾向にある今のマラソンに付いて行けず、世界と戦える状況にあるとはとても言えない。今回、キップを手にした川内選手は手厚いサポートがない限り今後も練習等で制限のある選手。世界選手権での活躍を期待したいが過度の期待は少々酷な気もする。実業団の選手、関係者は今回の結果を真摯に受け止め、今回川内選手が出したタイムを上回るよう精進しなければならない。川内選手の世界選手権での活躍と共にその他の実業団選手の奮起を期待したい。

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