<コメント>
先日東北新幹線新青森駅が開業し、これに伴い東北新幹線が全線開通した。仙台出身の小生としてはついにここまで来たか、言う思いがある。小学校に入学する前に仙台に移り住んだ。うる覚えであるが仙台駅に着いた時、駅は新幹線工事に伴い改築中だったと記憶している。あの頃の特急(ひばり)での仙台までの所要時間よりも、今回開通した東京〜新青森間の方が短い。かつて遠いと言うイメージを持たれた東北地方だが、これで東北6県全ての県庁所在地に新幹線が通る事になり首都圏からも手軽に観光できる存在になったと言えるだろう。
マスコミでも観光面のメリットが中心に報道されている今回の全線開通。確かにヒジネスや観光に関しては人の往来が活発になると思われるが、ではそこに住んでいる地域の人にとってはどうなのだろうか。新幹線開通に伴い盛岡〜青森間は全て第3セクターの鉄道会社に経営が譲渡された。長野新幹線以降、JRは新幹線と在来線の掛け持ちでは採算が採れない事を見越して、在来線を切り離す手法を採っている。在来線の経営に関しては沿線地域が担う形となるが、地元にとってはかなりの負担になるだろう。それを反映してJRの時よりも運賃は値上げされ、運行本数も減らされている。ちなみにこの線を走る寝台特急「北斗星」も値上げとなる。
地方では1人1台車を持つのが当たり前となっているが車で移動出来ない弱者等、鉄道が数少ない移動手段という人もいる訳で、そのような地域住民に負担を強いる事が果たして良いのか。それでも新幹線を走らせたいと言う地元の意向(と言うよりは悲願)があるのは分かるのだが、新幹線が開通する度に考えさせられる現象である。
東北新幹線開通前の東北本線上野駅の時刻表を紹介したサイトです。
http://www11.ocn.ne.jp/~jnr80s/55-10tohoku_line_timetable1.htm

→ 新幹線での旅行も良いが、鈍行停車に揺られて景色を楽しめる旅も残して欲しい、と思う方はクリックをお願い致します。
http://blog.goo.ne.jp/hhh1010/
e/2ad5a8733be38c8fc27d500802008b2c