UAEが主導権を握る展開だったこの試合。前半を0−0で折り返した日本代表は後半29分、CKからゴール前に入ったクロスを受けたDF実藤が放った強烈なシュートが逆サイドのネットに突き刺さり貴重な先制点を上げた。その後のUAEの攻撃をしのぎ切った。
【アジア大会男子サッカー決勝試合結果】
日 本 1−0 UAE
(得点者)
後29分 実藤
<コメント>
来年行われるロンドン五輪予選へ向けて良い形でこの大会を締めくくりたい関塚監督率いるU21−日本代表。前評判は決して高くなかったが、快進撃を続けついに決勝の舞台にコマを進めた。相手は、この大会優勝候補の一角に挙げられていた北朝鮮や韓国を下したUAE。
試合はUAEが主導権を握る形となった。日本代表は、中盤でボールを支配する事が出来ず苦しい試合展開となったが、相手にゴールを割らせる事なく前半を終えた。
後半に入っても主導権を握られる苦しい試合展開となったが、CKから得たチャンスををモノにして先制すると、その後の相手の攻撃を凌ぎ初の頂点に立った。
この大会での失点は準決勝でのイラン戦の1点のみ。相手との力関係もあるだろうが、準決勝のイラン戦の終了間際、そして決勝のUAE戦に象徴されるようにディフェンスが良かった事がうかがえる。
一方、攻撃の方で存在感を示したのが大会5得点で大会得点王に輝いたFWの永井選手。W杯南アフリカ大会でもサポートメンバーとして帯同した選手だが、この大会でも相手を抜き去るスピードには目を見張る物があった。
この世代の最大目標であるロンドン五輪。その予選も恐らく険しい道のりとなるだろう。目標に向かって小さいながらも確かな一歩を踏み出した「関塚JAPAN」。今大会のメンバーからどの選手が予選や本大会の舞台に立てるのかは分からないが今回の経験を生かし、各選手がクラブ、大学に戻って更なるレベルアップを図り、来年行われる五輪予選、そして再来年行われる大舞台で青いユニフォームに袖を通しピッチで躍動する姿を見たいものである。

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