試合は終始、攻守の切り替えが早い激しい展開となり日韓双方とも何度か得点を奪うチャンスがあったが、ゴールネットを揺らす事は出来ず0−0のスコアレスドローとなった。
W杯南アフリカ大会で16強に入る躍進を見せた日本代表の2010年の戦いはこの韓国戦が最後となった。日本代表は2011年1月にザッケローニ監督就任後、初の国際大会となるアジアカップに臨む。
【試合結果】
韓 国 0−0 日 本
<コメント>
2014年のW杯ブラジル大会に向けて始動したザックジャパン。初戦でアルゼンチンを下し幸先良いスタートを切った。2戦目の相手は永遠のライバル韓国と敵地の乗り込んでの対戦。W杯南アフリカ大会では共にグループリーグを突破した好敵手である。日本は今年に入ってこのライバルから勝ち星を上げる事が出来ない上に弟分のU−19代表が苦汁を舐める結果となった。兄貴分としては例え親善試合でも威厳を示す結果を残し、スッキリして来年に繋げたい所である。
仕事の関係でデレビ中継を見る事が出来ず帰りの電車で文字速報を追った。スタメンにDF登録の選手が3人しかおらず、ライバル相手にザッケローニお得意の3−4−3のお披露目かと思ったが、家に帰ってから見たVTRでは4バック。MF登録の今野選手がCBと言う事で納得しつつ続きを見た。
日韓両国とも得点を奪う事が出来ずスコアレスドローに終わったが親善試合とは思えない程、両国選手が終始アグレッシブに動きなかなか見応えのある内容だったと思う。なかなか親善試合で真剣勝負が出来にくい環境にある日本代表にとって、真剣に相対してくれるライバルが近くにいるのは有難い事である。
攻撃の方はアルゼンチン戦同様、本田選手を始め前線の選手に、縦への突破を試みてシュートを打つ姿勢が見られ、後半3トップになってからはボランチの長谷部選手も鋭いドリブルで相手ディフェンスを切り裂くシーンが見られた。この2戦、縦へボールを運ぼうとする、今まで余り見られなかった姿は新鮮に感じた。後は突破した後のシュートの精度とフォローに入る選手がどれだけいるか、それと試合後、ザッケローニ監督が言っていたように試合の流れによって緩急ある攻撃が出来るかが課題だろうか。これまでとは違った面が見られた事で今後に期待の持てると、多くのサポーターが感じた事だろう。
一方、ディフェンスはこれまで最後の砦を守ってきた闘莉王選手や中澤選手等の怪我もあって、センターバックとゴールキーパーに新しい選手が起用された。相手に攻め込まれるシーンがあったのも確かだが、2戦とも無失点で乗り切ったのは今後に向けて自信になるだろう。中盤でプレッシャーを掛けてボールを奪う組織的なディフェンスも効いていた。W杯で得た自信がそのまま生きている事を証明した2試合だったのではないだろうか。
年が明けると早速アジア杯が行われる。W杯ブラジル大会へ繋がる重要な大会である。まずは予選が免除されるシード権、いや先の話になるのだがW杯大会前に行われるコンフェデレーションズ杯出場権を得る為にも是非ともアジアの頂点の座を奪い返して欲しい。

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