この内バスケットボールも各都道府県で予選が行われ、続々と代表校が決まっている。関東は今月中旬〜下旬に決まる。この内、福岡県予選で大きな異変が起きた。
福岡大大濠。長年、高校バスケ界を引っ張ってきた知る人ぞ知る名門である。近年、留学生を擁し力を付けて来た福岡第一に県トップの座を譲ってはいるものの、福岡はインターハイ出場枠が2つある事から代表の座は死守し、二十数年もの間休む事なく出場し上位争いを演じている。ここ数年は福岡の代表は前述の福岡第一と福岡大大濠と言うのが定番となっていた。一方のウィンターカップは枠が1つしかないので、秋に行われる予選の動向に注目が集まっている。
しかし、先週行われたインターハイの県予選でライバル福岡第一は優勝したのに対し、福岡大大濠は2位の座を死守する事が出来ず、22年続いた連続出場も途切れた。今夏行われるインターハイの組合せ表にお馴染みの名前がない事にファンは驚くだろう。逆にその福岡大大濠を破ってインターハイ出場を果たした直方高校がどんなチームなのか興味がある。
福岡大大濠は今年度から指導者が代わった。それまで長年チームを率いてきた田中監督から教え子の片峯氏にバトンタッチした。
監督が代わっても選手にとっては表面上何も変わらないとは思うが、やはり心理面で微妙に影響は出て来るだろう。
高校スポーツにとって選手が代替わりするのと同様、指導者の交代も、特に異動がある公立高校の場合は宿命と言える。長くトップに君臨する事は並大抵の事ではない。
今回の件とは関係ないが指導者のバトンタッチと言えば、小生が高校生だった1980年代後半の能代工業で似たような事があった。
それまでインターハイ、選抜大会(ウィンターカップの前身)のタイトルを総なめにし勝って当たり前、まさに「必勝不敗」の状況だった能代工業が80年代後半、インターハイで優勝出来なかった時代があった。前監督の加藤三彦氏がコーチに就任し、能代工業を全国のトップクラスにのし上げた加藤廣志監督が勇退する時期が近づいていたのと重なる。(勿論、優勝出来なかったのはそれだけが原因ではないと思うが…。)ちなみに、能代工業がインターハイで優勝出来なかった何年かの内、1回は確か福岡大大濠が優勝したような気がする。
さてインターハイ出場を逃した福岡大大濠。現チームが全国の舞台で活躍出来るチャンスはあと1回。果たして高くそびえる福岡第一の壁を破ってウインターカップに出場する事が出来るか。名門校の復活を待ちたい。
【インターハイ福岡県予選結果】
◎決勝リーグ結果
福岡第一 96−59 直 方
福岡第一 107−65 福岡大大濠
福岡第一 90−66 祐 誠
直 方 94−72 福岡大大濠
直 方 75−72 祐 誠
福岡大大濠107−90 祐 誠
最終順位
1福岡第一 2直方 3福岡大大濠 4祐誠

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