2010年06月09日

無敵艦隊のレーダーは、W杯を捕捉出来ているのか?   【サッカー W杯南アフリカ大会グループリーグ展望】

   サッカーW杯南アフリカ大会グループリーグ展望。最終回となる今回は、EURO2008に続くビックタイトルを目指す「無敵艦隊」スペイン、前回のドイツ大会で無失点のまま大会を後にしたスイス等が属するグループHについて書きたいと思う。


【グループH】
 スペイン、スイス、ホンジュラス、チリ


【グループリーグ日程】
16日13:30 ホンジュラス×チリ (ネルスプレイト)
16日16:00 スペイン×スイス  (ダーバン)
21日16:00 チリ×スイス    (ポートエリザベス)
21日20:30 スペイン×ホンジュラス (ヨハネスブルク)
25日20:30 チリ×スペイン (プレトリア)
25日20:30 スイス×ホンジュラス (ブルームフォンテーン)

日時は現地時間。日本との時差はおよそ−7時間

<順当ならスペインは当確か。熾烈な争いが予想される「残り1枠」>
  
  W杯ではこれまで出場する度に優勝候補に挙げられながら、期待通りの成績を収める事が出来ずに大会を去ったスペイン。いつからか、巨額の経費を掛けて建造され、近隣諸国から恐れられながらアルマダの海戦で敗北を喫した艦隊の名になぞらえ「無敵艦隊」と称されるようになった。
  しかし戦力が整い臨んだEURO2008では、華麗なパスワークと連動性のある動きで勝ち上がり、ついに「欧州No.1」のタイトルを獲得した。デルボスケ監督就任後、負けたのがコンフェデレーションズカップのアメリカ戦の1回のみ、その前も35連勝と、今のスペインはまさに無敵である。ブラジルと共に最も優勝に近いと言われているが、その称号に相応しいチームであると言って良いだろう。。
  ビジャ選手(バレンシア)、シャビ選手(バルセロナ)、イニエスタ選手(バルセロナ)等、名前を挙げたらキリがないくらい豊富なタレントを有しまだ見ぬ世界の頂点を目指す。怪我で出場が危ぶまれエースのF・トーレス選手(リバプール)も大会には間に合いそうで、臨戦態勢は整った。無敵艦隊が「スペイン国旗」を掲げるべく、南アフリカに向けて出航する。


 前回のドイツ大会でスイスは無失点のままベスト16で敗れ大会を後にした事で話題となった。フィジカルの強さを生かしたディフェンスの堅牢さは今回も健在である。地元で行われたEURO2008はグループリーグ最下位と振るわなかったが、ブンデスリーガで実績を残したヒッツフェルト氏を監督に迎え立ち直り、グループトップで欧州予選を突破した。
  ディフェンスがある程度計算できるだけに、グループリーグ突破のカギを握るのは攻撃力。特に攻撃の軸であるフレイ選手(バーゼル)の出来に懸かっていると言えるだろう。

 チリと言えばサモラーノ&サラスの強力2トップが思い浮かぶが、W杯出場は彼らを擁し出場した1998年フランス大会以来となる。
  ブラジルやアルゼンチンのような華やかさはないが、南米予選でブラジルに次いで2位と決して南米第3の勢力ではない事を証明した。
  指揮を執るのは、かつてアルゼンチンを率いた経験を持つビエルサ監督。同監督の代名詞と言われている「3−4−3」のシステムで攻撃的且つ組織的なサッカーをするのが特徴である。前線に位置するスアソ選手(サラゴサ)、M・フェルナンデス選手(CSKAモスクワ)、サンチェス選手(ウディネーゼ)等、攻撃陣はタレントが揃っている。
  攻撃に重きを置くチームだけにディフェンスには難がある。2位で通過した南米予選だが、スコアを見ると敗れた試合は差を付けられての敗戦が多かった。2位争いをするであろうスイスに比べると大柄な選手がいないだけに空中戦を強いられると苦しい。攻守の切り替えの速さを生かすには中盤を制する事がカギとなると思われるが、「策士」ビエルサ監督がどんな戦略を立てるのか注目したい。
  
  戦力や実績を見るとホンジュラスのグループリーグ突破を予想する人は少ないだろう。しかしそう易々と相手に勝ち点を与えるようなチームには思えない。「W杯は国と国との戦争である。」とは昔からよく言われている事だが、予選のの結果を巡って本当に戦争を起こした経験を持つ国である。確かにこのグループで4番手である事に疑う余地はないのだが、一方でこのグループを引っ掻き回しそうな、そんな予感を抱かせる。
  前線から中盤には、ヨーロッパの主要リーグで活躍する選手がいる事から攻撃に関しては一応の目処が立つ。問題は経験豊富な選手が少ないディフェンスの弱さだろう。サプライズを起こすには、ディフェンス陣が相手の攻撃にどこまで耐えられるか。そしてFWのスアソ選手(ジェノア)にいかにしてボールを集める事が出来るか。このグループで存在感を示す事が出来るか否かは、この2点の成否に懸かっているような気がする。

【グループH本紙予想】
1スペイン、2チリ、3スイス、4ホンジュラス
  
  スペインのグループリーグ突破は揺るがないだろう。2位は攻撃力のあるチリとしたが、スイスがここに入ってもおかしくはない。直接対決の結果次第と言う事になるだろう。

















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posted by スポーツ職人201X at 22:29| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする