グループリーグがクライマックスを迎えた先週後半から、仕事やら子供の学校行事やらで多忙になり、ブログの更新は勿論の事、W杯をLiveでテレビ観戦する事も出来なかった。昨日(27日)、日本×デンマーク戦含めて録画しておいた数試合を一気に見た後、夜にドイツ×イングランドを見た次第である。
まず日本代表の話から。決勝トーナメント進出を懸けて迎えた大一番、デンマーク戦。結果は既に報道されている通り3−1で日本が勝利を収め、国外で行われるW杯で初めてグループリーグを突破した。
引き分けでも良かったこの試合だが、勝ちに行く姿勢が随所に見えた事、そして勝ち点3を獲得した事は評価して良いだろう。特に本田選手と遠藤選手が決めた得点は、今大会FKでの得点が少ない事を考えると価値あるゴールを言える。3点全てが流れの中から取れたら更に良かったが、それは贅沢な注文だろうか。
内容が良くても結果を残す事が出来なければ、「強烈な印象を残して…」と言うフレーズで少しの間は人々の記憶に残っても、いつしか忘れ去れてしまうのがW杯である。
今回、岡田監督が、W杯を勝つ事を目的に方針転換した「守備重視」と言う戦法がW杯終了後、世界と対峙する時の日本のサッカーのスタイルとして妥当なものなのかどうかと言う議論が、いつかなされなければならないと思うが、日本は「美しいサッカー」を追い求めるレベルにまだ達していない。まずは結果を残さなければ世界に認めて貰えない段階である。ここまで来たらのパラグアイ戦で勝利を収めて、スペイン或いはポルトガルと言った世界トップクラスのチームと同じ土俵に立った時、どんな戦いをするのか、是非見たいものである。
【南米強し!!決勝トーナメント】
出場5カ国全てがグループリーグ突破を果たした南米勢。アルゼンチン、ウルグアイがまずベスト8に勝ち進み、もう1チームベスト8のイスが保証されている。(ブラジルとチリが対戦する為。)
ウルグアイ×韓国の試合で印象に残ったのが、ウルグアイの全得点を叩き出したスアレス選手。1点目の相手ディフェンス陣の死角から抜け出す動き、2点目の針を穴を通すようなシュートと技術の高さを見せ付けた。韓国は、ウルグアイ攻撃陣から崩されるシーンが少なく何度か得点のチャンスもあったが、結果的にスアレス選手1人にやられた格好となった。
そして因縁の対決、ドイツ×イングランドである。2点を先制されたイングランドが1点を返し、攻勢に出ようとした所で44年前の「疑惑ゴール」を思い起こさせるようなシーンがあった。ランパード選手の放ったシュートは入ったと思われた(実際に入っていた)が、ノーゴールの判定。「幻のゴール」となり、試合の流れは一気にドイツに傾いた。勝負事に「タラ」、「レバ」は禁句だが、あのゴールが入っていれば、もっとスリリングな展開になっていた可能性もあるだけに、試合後の会見でカペッロ監督が怒る気持ちも分かる。プレーするのも人間。裁くのも人間。そこにドラマが生まれるのだが、今回の件を「ドラマ」と言うフレーズで片付けてしまうのは、悲劇の主人公となったイングランドの関係者にとっては酷な気もする。一方、44年前に悲劇の主人公だったドイツ関係者(当時は西ドイツ)にとっては「お互い様」と言う事になるだろうか。
勝ったドイツの次の対戦相手は、こちらも「疑惑の判定」があったアルゼンチン。果たして今度はどんなドラマが生まれるのか。アルゼンチンのベンチには、現役時代に数々のドラマを生み、今大会一挙手一投足に注目が集まっているマラドーナ監督がいるだけに、何か起こりそうな気がする。
【決勝トーナメント1回戦結果】
ウルグアイ 2−1 韓 国
ガーナ 2−1 アメリカ
ドイツ 4−1 イングランド
アルゼンチン 3−1 メキシコ
オランダ 2−1 スロバキア
(2)ブラジル(28日)チ リ
(3)日 本 (29日)パラグアイ
(4)スペイン(29日)ポルトガル
【決勝トーナメント準々決勝組合せ】
◎7月2日
16時00分オランダ×(2)の勝者(ポートエリザベス)
20時30分ウルグアイ×ガーナ (ヨハネスブルグ)
◎7月3日
16時00分ドイツ×アルゼンチン (ケープタウン)
20時30分(3)の勝者×(4)の勝者 (ヨハネスブルグ)
日時は現時時間。日本との時差はおよそ−7時間

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